ドル円ポジション解消売り進行!100円台重石も見極めの時期?
昨日発表されたISM製造業景気指数が49と2012年11月以来の景気判断の分岐点である50を割り込み、予想外に冴えない結果を受けて、ドル全面安の展開になっている。その中、ドル円は一時99円割れへと見切売りが加速した格好であるが、同レベルでは値ごろ感の押し目買いが活発に散見されており、下値は限定的になっているものの、依然として、ストップロスが一巡しておらず、戻りも限定的となっており、もみ合い相場の様相を呈している。
一方、日本政府がGPIFなど公的年金の運用方針見直しに着手する方針が伝わる中、株式や外貨資産などリスク性資産の割合拡大を促し、国内外のインフラ関連投資などのオルタナティブ投資も容認するなど、一連の成長戦略が更に加速するとの思惑が働き、ドル円は99円台半ばまで回復しているが、円ショートの積み上がっている関係上、ドル円100円台の上値の重さが意識されている。
他方、ドル円の急落を受けて、日経平均先物は夜間取引で13000円を割り込んでいるが、NYダウ平均株価は米経済指標の悪化にもかかわらず、前日比138ドル高の15254ドルで引けているため、株安・円高の構図は描きにくく、過度な円高期待は自重することが賢明であり、当面、ドル円は98.50~100.50のレンジ幅で注視することが得策であろう。
他方、ユーロドルは、ドル全面安に助けられた側面が多々あるが、一時1.31台まで回復している。ただ、IMFがユーロ圏の不透明感を理由にドイツ経済の見通しを従来の0.6%から0.3%に下方修正しており、戻りも限定的になっている。