株価動向次第!ドル円100〜103円レンジで注視?
先週末の米耐久財受注が強い内容だったことから発表後、ドル円は再び上昇気配を見せているものの、株式市場の動向を注視する中、NY時間の後半には一時100円台半ば付近まで下落する場面も見られるなど、依然として、波乱含みの展開を余儀なくされている。
一方、日経平均株価の軟調な推移を背景に、NYダウへの影響が案じられたが、NYダウは辛うじてプラス圏に転じており、週明けの東京株式市場への期待がやや強まっている。ただ、先週来からのポジション調整売りが控えており、円を積極的に買い上がるほどの相場環境には至ってはいない。
他方、ユーロドルは、ドイツの景況感指標が良好な結果だったことから、一時1.300台を窺う展開を見せたものの、一連の米経済指標が強かったことなどが圧迫材料となり、ドル円と同様に上値1.3000台の上値の重さが意識されている。
その他では、日本銀行の黒田東彦総裁は先の講演で、金利が1−3%程度上昇した場合でも、経済・物価情勢の改善を伴えば、金融システムが不安定化する懸念は大きくないとの見方を示しているが、ただ、金利上昇が財政負担を更に高めるだけに、如何せん根拠のない見解との見方を踏まえて、日本経済への影響を危惧する声は少なくない。株価が日本経済の回復と共に、仮に日経平均株価が2万円台に達する勢いにでもなれば、ある程度の金利上昇は容認されるだろうが、未だに懐疑的を言わざるを得ない。