ドル円株価反発で底堅い展開!戻り売り圧力強し?
日経平均株価の急落を受けて、世界同時株安へとマーケットを震撼させているものの、NYダウ平均株価は小幅な下落にとどまったことから、市場には安堵感が芽生える中、一方的な円買いには歯止めがかかっている。
昨日、ドル円は中国経済の悪化を背景に一時100円台まで下落していたが、米新規失業保険申請件数が減少する中、4月の米新築住宅販売件数が市場予想を上回る伸びを示したことを受けて、米景気回復期待と共に、ドルを買い戻す動きが健在であり、NYダウ平均株価は下げ渋っている。また、日経平均先物市場が上昇に転じており、更に円買いを敢行しにくい相場環境にあるが、当面、円相場は株価動向に委ねられる展開が予想されるだけに、ある程度の乱高下を想定して臨む事が賢明であろう。いずれにしても、株価の底堅さからドル円の下値は限定的と見なすことが賢明であるが、ただ、上昇局面におけるポジション解消並びに実需売り圧力などが根強いことから上値も限定的と言わざるを得ないだろう。
一方、ユーロドルは相変わらず手がかり難の中、ドル売りの動きも手伝いながら上昇基調にあるが、依然として、レンジ相場の域を脱しておらず、ユーロ圏の景気への不透明感は根強さを背景に戻り売りが優勢の展開を強いられている。昨日実施されたスペインの国債入札では調達予定額は達成したものの、利回りは前回から上昇するなど、世界的な金融緩和を背景にしたユーロ圏への資金流入の動きが鈍っており、ユーロ相場は日米経済の動向如何になっており、引き続き、1.2800〜1.3000のレンジ相場で売買を模索することが一考であろう。