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鈴木郁雄の実践・為替ストラテジー

BOJ総裁&FRB議長の見解待ち!微調整の展開?

本日のバーナンキ米連邦準備理事会(FRB)議長の議会証言を控え、様子見モードが強まる中、昨日は、ダドリー米ニューヨーク連銀総裁は、経済見通しが不確かであることを踏まえるとFRB当局者が今後資産買い入れを拡大するか縮小するかは不透明と述べ、また、ブラード米セントルイス地区連銀総裁は米国のインフレ率はかなり低水準にあり、目標水準に戻っていくとの確信が強まらない限り、買い入れ縮小を十分正当化することはできないと述べている。
特に量的緩和策を見直す時期について言及しなかったことを受けて、FRBが量的緩和策を早期に縮小するとの観測がやや後退し、相対的に持ち高調整による円売り・ドル買いが優勢の展開になっている。

一方、市場の関心はバーナンキ議長が議会証言で量的金融緩和策を見直す時期について言及するかどうかに注目が集まっているが、本日は日銀決定会合やFRBがFOMC議事要旨を発表することもあり、市場参加者は積極的な売買を控えており、動意薄の展開が予想されるだけに、当面、ドル円は101.50〜103.50円、そして、ユーロドルは1.2800〜1.3000のレンジ幅で待機せざるを得ない状況にある。

他方、NYダウ平均株価は順調に史上最高値を更新中であるため、株高・円安の構図に変化は見られずドル円は底堅い展開が予想される。そして、日銀が異次元の金融緩和を導入しているだけに、さらなる政策変更は望み難いが、株価維持を含めて、再度、日銀の大胆な金融政策が裏付けられる可能性が高く、再度103円台乗せのシナリオも一考であろう。


プロフィール

鈴木郁雄

Ikuo Suzuki

ケンティッシュジャパン代表

オーバーシーズユニオン銀行入行後、フランスの3大銀行のひとつであるソシエテジェネル銀行東京支店に勤務、外国資金本部長として20年間のディーリング経験を持ち、為替のみならず今話題のデリバティブ業務を日本に導入し、ディーリング部門を統括し、多大な成果を挙げる。01年10月為替投資顧問会社ケンティッシュ ジャパンを設立、今現在も邦銀大手ならびにロンドン・ニューヨークなどの外銀ディーラーとの親密な情報交換し、投資家心理を加えた独自の分析には定評がある。

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