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鈴木郁雄の実践・為替ストラテジー

調整色強まる!直近のレンジ幅で対応?

特筆すべき材料のない中、昨日はシカゴ連銀のエバンス総裁が講演で米経済について、FRBが刺激策を緩和するための兆候はみられないと指摘したが、市場の反応は限定的になっている。市場の関心は明日のバーナンキFRB議長が議会の公聴会で証言にする移行しており、市場全般は内容を見極めたいとの思惑から、総じて積極的な売買が手控えられている。

一方、ドル円は先の甘利明経済財政・再生相が政府として一段の円安になった場合のマイナス影響を注視するとの発言が意識される中、相対的に円を買い戻す動きが強まっているが、明日、日銀決定会合を控えており、現時点では一本調子の円安に対する警戒感を背景に上値の重い展開を強いられており、ドル円は103円台から102円台前半までポジション調整売りが優先されているが、引き続き不安定な債券利回りの推移や株価動向などを注視しながら売買を模索するしかないだろう。

他方、ユーロドルは米ドルの調整売りを受けて、一時1.290台を回復しているが、引き続き戻り売りが優先されており、上値は限定的になっており、当面1.2800〜1.2950のレンジ幅を重視し戻り売買に徹することが賢明であろう。

その他では、豪準備銀行(RBA)金融政策決定理事会議事録が公表されるが、先の声明において通貨高を改めて表明していることから、豪ドルのパリティ割れを背景とした安値感から、買戻しの動きも散見されており、過度な豪ドル安期待はそがれつつあり、もう一段の下落局面ではロングに転換することが一考かもしれない。


プロフィール

鈴木郁雄

Ikuo Suzuki

ケンティッシュジャパン代表

オーバーシーズユニオン銀行入行後、フランスの3大銀行のひとつであるソシエテジェネル銀行東京支店に勤務、外国資金本部長として20年間のディーリング経験を持ち、為替のみならず今話題のデリバティブ業務を日本に導入し、ディーリング部門を統括し、多大な成果を挙げる。01年10月為替投資顧問会社ケンティッシュ ジャパンを設立、今現在も邦銀大手ならびにロンドン・ニューヨークなどの外銀ディーラーとの親密な情報交換し、投資家心理を加えた独自の分析には定評がある。

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