ポジション調整主体の展開!株価動向次第?
昨日発表された米経済指標が軒並み弱い内容となったことでドルを受けて、ドル円は利益確定売りに圧される中、一時、102円割れまで下落する場面があったが、NYダウが史上最高値を更新中であり、ドル高を背景にドル円は引き続き底堅い展開を見せているものの、総じて、特筆すべき材料もなく、本日はポジション調整主体の展開が予想される。
一方、ユーロドルは、一時、サポートライン1.2850を割り込む場面も見られたように、総じて上値の重い展開を強いられている。欧州連合(EU)統計局が発表した第1四半期のユーロ圏域内総生産(GDP)速報値が前期比0.2%減と6四半期連続のマイナス成長となり、欧州中央銀行(ECB)が追加金融緩和に踏み切る可能性が更に高まったことが主なユーロ売りの要因であるが、同時に、ドイツのGDPもマイナス成長からは脱したものの、フランスをはじめとした、他のユーロ圏諸国の下振れリスクは依然として根強く、ドイツ経済と温度差が更に広がるとの観測が嫌気されている。
他方、長期金利の上昇により、急ピッチの株高に支えられていたドル高・円安基調にも変化の兆しが見え隠れしている。総じて、だぶついた流動性資金が債権市場から株式市場にシフトされていることは確実視されているように、相場全般には過熱感と共に、警戒意識が高まっており、為替市場もポジション調整主体の展開が予想されるだけに、過度な円安期待は自重局面にある。