ドル円ようやく100円突破!仕切り直し?
ドル円は時間の問題を見られていた100円台を4年一ヶ月ぶりで突破している。昨日発表された米雇用指標が強い内容となったことがドル買いの一つのきっかけにはなっているが、市場全般が円安への期待感が削がれていただけに、オプショントリガーなどの強い抵抗もなく、次々とストップを巻き込む格好で100円台後半近くまで上昇を極めている。更に上昇するかどうかは未だに懐疑的と言わざるを得ないが、既に一部では、早くも年末までには110円のみならず、120円の円安との過剰期待も浮上している。ただ、日本政府が想定する以上に円安が急ピッチに進行した場合の副作用も懸念しており、過度な円安期待は自重することが好ましいだろう。
一方、日米欧の追加緩和策によるだぶついた流動性資金が世界株式市場を押し上げているため、相対的に株式市場に対する高値警戒感も浮上している。株式市場の乱高下に伴う為替相場の影響も考えられるだけに、相場の落ち着きを待ってからの始動が賢明であろう。
他方、今晩、英国でG7が開催される予定であり、主に世界経済への景気浮揚対策が論じられる模様であるが、各国の相次ぐ追加金融緩和策の効果も含めた論議が行われるだろうが、ドル円が100円台に達した以上、円安相場に対しても何らかの協議が行われる可能性があるため、急落もある程度想定した上で、レンジ幅を拡大して臨むことが一考であろう。