ドル円100円が重石!99円前後で一進一退の展開?
昨日は特筆すべき材料のない中、週末のG7に向けて、米財務省筋とカナダ財務省筋から今回のG7では声明は出さない旨が報じられている。ただ、財務省筋は日本の需要・成長について協議し、日本の内需支援策を引き続き注視していると述べており、特に為替相場への言及はないものの、当面、デフレ脱却に向けた円安容認姿勢を維持する可能性があり、ドル円相場は底堅い展開が予想される。
一方、昨日のトヨタ自動車の好決算を受けて、本邦の輸出企業の好決算が予想されているが、反面、海外勢からは過度な円安に対する批判は顕在化しつつある。それ故に、大きなドル節目であるドル円100円台の上値の重さも再認識せざるを得ない外部環境にあり、当面、ドル円相場は99円前後で一進一退の展開が予想される。
他方、ユーロドルは欧州中央銀行(ECB)がユーロ圏の景気を支えるため追加金融政策を打ち出すとの観測があるが、一部報道によれば、ECBが南欧の銀行の抱える不良資産の買い取りを検討していると報じられている。その中、昨日はドイツ3月鉱工業生産指数が市場予想に反して前月から改善したことを受け、ユーロ圏危機の最悪期は脱したとの見方もあり、ユーロドルは一時1.32近辺まで迫る展開を見せている。ただ、同レベルではポジション解消売りが散見されており、上げ幅は限定的になっている。ドイツ経済主導による欧州経済の回復には限界があるとの声は少なくなく、引き続きユーロの戻り売りが優先されている。