ドル円100円の重さを意識!足踏み状態継続中?
連休明けのマーケットは欧州の金融緩和期待と米雇用統計の改善などを受けて、日経平均株価が1万4000円台を回復するなど様変わりの様相を呈している。その中、世界経済への回復期待を背景にNYダウは終値ベースで1万5000ドル超えとなり、本日の日経平均株価も高値圏で推移することが予想されており、依然として、円売り志向は健在ではあるが、ドル円100円の節目の重さが再認識されている関係上、あくまでも段階的な円安相場と言わざるを得ないだろう。
一方、ユーロドルはECBの利下げにもかかわらず1.30台を維持しているが、相変わらずリスク回避の動きが優先されており、徐々に戻り売り圧力が増している。その中、昨日、アスムセンECB専務理事は経済情勢によって正当化される場合には、ECBは政策金利 を再び引き下げる用意があるとした上、超低金利を長期間放置しておくことの副作用を懸念している。それ故に、インフレの兆候が見られれば直ちに行動を起こすこと旨を指摘しているが、反面、ユーロの経済の脆弱性が問われている状況なだけに、インフレが進行したとしても、利上げ観測は時期尚早と言わざるを得ない。
他方、世界経済の景気浮揚には日米欧が挙って金融緩和を推進するしか良策はないのであろうが、昨日も豪州中央銀行(RBA)が利下げに踏み切り、総じて株価の追い風になってい
るため、日米欧の金融緩和政策は一応歓迎されている。ただ、将来的な金利引き上げに伴うリスクも抱えており、依然として、為替相場の波乱要因の一つになっている。