大型連休はさみ神経質な展開!米雇用情勢に悪化の兆し?
昨日のFOMC声明文では、依然として失業率は高いが、どちらかと言えば、雇用は改善兆候にあり、緩やかな景気回復傾向にあると公表されたものの、4月ADP全国雇用者数が予想を下回ると共に、4月ISM製造業景況指数における項目別でも雇用指数が5カ月ぶりの低水準に落ち込んだことを受けて、ダウ平均は前日比138ドル安の14.700ドルで引けている。明日発表される4月米雇用統計における回復ペースの鈍化が懸念されている状況であり、総じて、ドルを買い戻す動きは鈍くなりつつある。
一方、ドル円は辛うじて97円割れは回避されているが、市場は日銀の大胆な金融緩和策に対する疑心暗鬼と共に、アベノミクス効果を見極めたいとの思惑などがあり、円相場自体は見直しの時期に差し掛かっている。ただ、現時点ではポジション解消による損失確定な売りが円相場の重石になっているが、少なくとも夏の参議院選挙までは円安・株高の構図を維持する必要性があり、下値は限定的とみなした方が無難であろう。
他方、ユーロドルは欧州中央銀行(ECB)理事会が控えており、市場の見方では0.25%の利下げが有力視されているが、金利据え置きの可能性も捨てきれず、引き続き波乱含みの展開が予想されるが、米景気減速懸念と共に、中国経済の鈍化も懸念されている関係上、下値は限定的であるが、当面、1.3100〜1.3250のレンジ幅で売買を模索することが一考であろう。