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鈴木郁雄の実践・為替ストラテジー

リバウンド相場!難易度高し、レンジ拡大で対応?

3月の米住宅着工件数が大幅に増加し、また、鉱工業生産指数も市場予想を上回るなど、米景気指標を手がかりとして米株式相場が反発したことが好感され、リスク回避の動きが和らぎドル円は一時98円台前半まで回復する場面もあったが、同レベルではポジション解消の動きが散見されており、再び上値の重さが意識されている。

一方、本日発表される米地区連銀経済報告(ベージュブック)や明日から始まる20カ国・地域(G20)財務相・中央銀行総裁会議の結果を見極めたいとの思惑から、市場全般は様子見気分が大勢であるが、G20では世界経済の成長のリバランスに関する議論の一環として為替相場についても協議される見通しであり、円相場に対して何らかの円安批判が浮上する可能性があり、依然として、過度な円売りに対する警戒意識は残っている。

他方、国際通貨基金(IMF)はこの日発表した世界経済見通しで、2013年と14年の日本の経済成長率を上方修正したことも円買いに傾斜している。その中、ユーロは対ドルで反発し、1.30ドル台前半から一時1.32台へと約1カ月半ぶりの水準まで買い戻されているが、昨日のドイツの景況感指標も弱く、また、ドラギECB総裁も成長の下振れリスクを指摘するなど、特にユーロを買う材料は皆無に近い状況であるが、その中、米財務省高官は競争的な通貨切り下げに関して、日本の政策および国内目標支持への度合いを注視するが、同時に、G20会合ではユーロ圏の低迷めぐる懸念拡大も焦点となるが、ユーロ圏は需要活性化に向け財政・金融政策含む潤沢な手段有する旨を示したことがユーロの追い風になっている。


プロフィール

鈴木郁雄

Ikuo Suzuki

ケンティッシュジャパン代表

オーバーシーズユニオン銀行入行後、フランスの3大銀行のひとつであるソシエテジェネル銀行東京支店に勤務、外国資金本部長として20年間のディーリング経験を持ち、為替のみならず今話題のデリバティブ業務を日本に導入し、ディーリング部門を統括し、多大な成果を挙げる。01年10月為替投資顧問会社ケンティッシュ ジャパンを設立、今現在も邦銀大手ならびにロンドン・ニューヨークなどの外銀ディーラーとの親密な情報交換し、投資家心理を加えた独自の分析には定評がある。

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