ドル円100円台目前でジレンマ入り!反動売りに要注意?
日本銀行による異次元の金融緩和以降、円安の流れが進行しており、ドル円は4年ぶりとなる100円を意識した展開になっている。その中、NYダウが史上高値を更新中であり、昨日もドル円は、一時100円に迫る99.95円近辺まで上昇したものの、流石にオプションの防衛売りに圧された格好で上値の重い展開を余儀なくされるなど、相対的にドル円相場はジレンマ状態に陥っている。
一方、市場原理としては、遅かれ早かれ100円台は達成されるであろうが、このような膠着相場が幾度となく繰り返される場合には、今までのドル円ロングが段階的に解消されており、ドル円100円台の達成感と同時に、ポジション清算による反動売りに走るケースが多く見られる。それ故に、短期筋による円売り志向も慎重にならざるを得ないだろう。
ただ、NYダウが史上高値を更新している限り、ドル円の下値は限定的であると言わざるを得ない。反面、NYダウ平均も大きな節目である15,000ドルを迎えており、ドル円相場と同様に、利益確定売りに遭遇した際の反動売りには要注意であろう。
他方、ユーロドルは特筆すべき材料のない中、円売りも手伝い底堅い展開を取り戻しつつあるが、キプロス情勢も含めて南欧諸国の財政危機が深刻化しており、積極的に買い戻すほどの勢いはなく、引き続き戻り売りを優先としたシナリオが一考であろう。