ドル円100円台に向け着々進行中!反動売りに警戒?
昨日、3月19〜20日に開催されたFOMCの議事録が公表され、年内の量的緩和(QE)縮小の可能性が高まっている。メンバー数人は年末までのQE停止を想定、複数のメンバーは年央頃にQE縮小を想定と年内のQE終了を視野に入れているこが明らかになっている。ただ、米企業業績の改善が見込まれる中、NYダウ平均が史上最高値を更新中であり、近々にも15,000ドル台に到達する勢いである。依然として、米雇用情勢に対する懸念は残っているが、昨日のFOMC議事録公表は何らかの意図により、当初の予定時刻より5時間前に公表されているように、米景気先行き期待の現われなのかもしれない。
一方、黒田日銀総裁が物価安定目標達成のために現時点では必要十分な措置を取っており、今後は必ずしも毎回の決定会合で政策調整が行われるわけではないとの見解を示したことが嫌気され、やや円買いに傾斜した場面もあったが、日経平均株価が年初来高値を更新しており、そして、本日もNYダウの流れを引き継ぎ、更なる上昇が見込まれるだけに、ドル円は100円台乗せに向けて着々と進行しており、今週中にも100円トライが実現する可能性が高いだろう。ただ、クロス円相場ではユーロ円が130円、豪ドル円が105円台となり、相対的な過熱感と共に利食い局面に直面しつつある。それ故に、政府・日銀主導による円安局面が終焉に近づいていることも無視できず、ドル円100円台乗せからの反動売りに警戒を要するだろう。
他方、円安の進捗状況が株価動向に沿っている関係上、北朝鮮情勢の緊張次第では株価への影響も案じられるだけに、リスク回避による円買いも一考しなければならないため、ある程度の乱高下を想定しながら、少な目の売買で対応することが賢明であろう。