利食い優先で円売り一服!引き続き底堅い展開?
ドル円は大きな心理的節目である100円台が意識される中、一旦利益確定売りを伴うポジション調整売りやオプション防衛売りに圧された格好で一服感が生じているものの、引き続き、ドル円は99円前後では底堅い展開を見せている。その中、市場の関心は先週の雇用統計の悪化を受けて、米景気回復期待が鈍化するとの観測も浮上している反面、今週から始まる米企業業績への期待感から、NYダウ平均が一時14700ドル台まで上昇するなど、依然として米景気回復期待は根強いものがあり、ドルが積極的に売られる局面には至っていないことがドル円のサポートになっている。
一方、ユーロドルは特筆すべき材料はない中、ユーロドルは一時1.31台まで上昇している。その背景にはユーロ円が一時130円台まで上昇するなど円安相場に助けられた側面があると同時に、ユーロの財政危機問題に関する話題が沈静化している事もユーロの買い戻しに繋がっている。ただ、改めてユーロ積極的に買い上がる材料は皆無に近く、引き続きユーロの戻り売りが優勢と言わざるを得ないだろう。
他方、日銀の大胆な量的緩和が円相場のかく乱要因になっているが、同時に日本国債利回りの低下を招く中、だぶついた資金が株式市場や豪ドルなどの高金利通貨にシフトされており、徐々に、ドル円100円に向けた警戒意識と共にクロス円全般にも利益確定売りが散見されるなど、ドル円100円を達成するまでは神経質な展開を余儀なくされている。当面、ある程度の乱高下を想定した売買シナリオが必要であろう。