イベント控えて焦点絞りきれず!直近のレンジで対応可?
昨日発表されたADP雇用統が前月比で15万8000人増加にとどまり、事前予想20万人を大きく下回る中、3月のISM非製造業景気指数も54.4と前月の56から低下、また、項目別でも、新規受注や在庫、雇用などが前月から軒並み低下しており、週末の米雇用統計の動向が懸念されている。
一方、ドル円は、米株価の下落や長期金利の低下を伴う中、本日の日銀決定会合に注目が集まっているが、大胆な金融緩和策は次回会合まで持ち越されるとの見方も浮上するなど、相対的な材料出尽くし感を踏まえたポジション調整売りが優勢であり、ドル円は一時92円台半ば前後まで下落するなど上値の重い展開を余儀なくされている。アベノミクスによる日銀主導による円売りに陰りが生じていると言わざるを得ない。
他方、欧州圏でもECB理事会が控えているが、欧州懸念は依然として燻っている関係上、ECB自体の選択肢は限られているだろうが、昨日は、ユーロドルはドル売りを背景に、一時1.28台後半まで上昇しているが、同レベルではポジション解消売りが随所に散見されるなど、更なる上昇は見込めない相場環境にある。一応、市場の関心はドラギ総裁の会見に寄せられているが、南欧諸国の財政危機を背景とした利下げ期待は根強くあるものの、利下げ効果がどこまで反映されるは疑問視されている。総じて、手詰まり感は否めない状況であり、ユーロ主導による相場展開は希薄になっている以上、引き続き戻り売りを優先することが一考であろう。