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鈴木郁雄の実践・為替ストラテジー

US$バーゲンセール 終了or期間延長 ?

ドル円の売買シグナルは未だに見えていないようです。。

ドル円の売買シグナルは未だに見えていないようです。。

今週もドル円110円前後の攻防となるか、日銀介入を意識させる108円台へ突入、それとも、短期間での売られすぎた米ドルの反動から、再度112円レベルの円安に復帰する可能性もある相場である。
▲シカゴIMM先物通貨の投機筋の推移を見ても、米ドル全面安の特徴がはっきりしているため、緊張感の高まりを感じる相場である。心理的な思惑がマーケットを左右する可能性が多く、表面的なテクニカル分析では解明は出来ない相場である。もちろん『だましの連続』なる恐れもあり、難易度はかなり高いレベルの相場と考えて臨むべきである。
▲相場が大きく乱高下する時でもあり、少な目の売買に徹する事は当然であるが、3月から1000ポイント程度も下げた米ドルであるが、5%の金利を背景にした米ドルでもあり、過小評価する事は禁物である。従来からの米ドル売り要因でもある双子の赤字を含めて、人民元、原油価格、地政学的リスク、金利打ち止めなどとバーゲンセールのような米ドル売り材料ではあるが、目新しいものはなく、セールス期間終了ともなれば、米ドル買いの材料探しにも走る相場である。本格的な米ドルの下げは、商品の棚卸が終了し、人民元の切り上げ後と見るのが順当であるのかもしれない。
▲10人中9人までが、米ドルの下落を予想するのは自然の流れであるが、年間の為替変動率が15%前後を推移している段階では、一方的な米ドルの流れが逆流することを踏まえて臨みたい。逆流した際の米ドルショートポジションであれば、健全なポジションがキープすることが可能であるため、じっくりと相場の歪みを探ることに集中したい相場であり、基本的には積極的に攻める相場でもなく、大きな流れが生じてからの始動が賢明である。要は後出しジャンケン方式の方が良策であり、充分に勝負になる相場である。

*******今週のペットでも判る簡単チャートSummary********
作成年月日 2006年5月14日(日) 週末の終値ベースで事前予測実施中
先週に引き続き米ドルの下落基調が鮮明ではあるが、下落ペースの速さもあり、米ドルの調整買い局面も接近中、過度な米ドル売りに赤信号が点滅中である。基本的には米ドルの弱さと円高が他の通貨のバランスを崩しており、今現在でも強い売りシグナルが他の通貨にも点灯中、もう一段の米ドル売りが進めば仕掛けのチャンスでもある。

ドル円 110.05 様子見へ【ユーロドル1.2921⇔ユーロ円142.20】
平均乖離幅0.9500 現状乖離幅 0.0708=0.7739―.7032
(1ユーロ÷1.2921=0.7739)=(100円÷142.20=0.7032)
先週に引き続き様子見状態を維持している。大きな流れの転換期でもあり、見極めるまでは静観が正解である。(HP新外為の森⇒ドル円 ?参照)

ユーロドル(ドル円−ユーロ円)平均乖離幅24円 現状乖離幅30.70→31.25円)
先週も強めの売りシグナル1.2729が点灯していたが、米ドル安が進行中、再度売りシグナルが1.2921で点灯しており、最終段階の売りに接近中。勢いから1.29台後半の売りが最終シグナルと見るべき。1.3000には損切りを考慮しながらの展開である。
以下は一週間ごとの売買シグナル(事前予測)。
1.1940売り→1.1878買い→1.2045売り→1.1911買い→1.2190売り←1.2030買い→1.2124売り→1.2269売り→1.2096買い→1.2340売り→1.2627売り→先週1.2729売り

豪ドル(ドル円−豪ドル円 平均乖離幅28円 現状乖離幅25.65→25.00円)
0.7440の売りでポジション解消となったが、先週からは再度売りシグナルが0.7720で点灯していたが、今週も引き続き0.7728で売りシグナルが点灯中。

▲NZドル(ドル円−NZ円 平均乖離幅37円 現状乖離幅40.25→41.00円)
先週は0.6422レベルでポジション解消レベルの売りに接近していたが、今週はNZドルの下落基調もニュートラルレベルに戻り、現状レベルでは0.6274の売りで様子見へ突入。
週ごとのシグナルは0.6082の買い→0.6334の買い→0.6380の買い→0.6422売りポジション解消→様子見へ。

カナダドル(ドル円−カナダ円 平均乖離幅17円 現状乖離幅10.75→10.90円)
先週から強い買いシグナルが1.1057で点灯していたが、今週も引き続き乖離幅は変わらず、1.1099でも米ドルの買いシグナルが点灯中。

ポンド(ドル円x2−£円平均乖基準離幅25円 現状乖離幅15.85→11.65円)
先週も乖離幅が急速に縮小していたが、更に縮小しており、かなり強めの売りシグナルが1.8942で点灯している。乖離幅の推移を週ごとにたどると30円→25円→20円→15円台、そして今週は10円と様変わりしている。ポンド買いの流れは素直に認めるが、これからのポンドロングには要警戒。

スイスフラン(ドル円−スイス円 平均乖離幅23円 現状乖離幅20.75→18.20円) 
米ドルの急落が顕著であり、強い買いシグナルが現状の1.200割れである1.1981で点灯している。

豪ドル円/NZドル円裁定取引(平均基準乖離幅9.00円)14.60→16.00円)
この10年間おいても16円の乖離幅は最大に近く、NZドル弱さを見せているが、限界レベルに達しており、これからの豪ドル売り・NZ円買いにはリスクは限定的である。
過去推移は9.30→10.75円→11.80円→11.90→13.95→13.05→13.80→14.60

単純加算方式 ユーロ円+ドル円(255円以下は円高&260円以上は円安の目安) 
過去の経緯2月中の平均258.80 3月中の平均257.83 4月中の平均260.42
5月は257.50→255.70→今週は142.20+110.05=252.25と円高基調がはっきりしている。250円割れのドル円買い+ユーロ円買いに妙味が生じている。

欧州通貨ペア(1週間毎の過去の経緯)
ユーロポンド『平均乖離65円 現状乖離幅65.95→66.25円』
しばらく続いた売りもポジション解消の買いレベルに接近している。現状の0.6822でも弱めの売りシグナルが点灯しているが、過去の清算も含めて、ポジション解消も考慮すべし。過去の売りシグナルは0.6941→0.6974→0.6939→0.6915→0.6924→0.6922

ユーロスイス『平均乖離50円 現状乖離幅51.45→50.35円』
先週は少し早めのポジション解消を1.5607の買いと指摘したが、更に乖離幅が縮小しており、本来の解消レベルに達しており、1.5482レベルの買いで様子見に転じている。1.5717売り→1.5775売り→1.5811売り←1.5742様子見→1.5725様子見→1.5744→1.5653売り継続→1.5607→

ポンドスイス『平均乖離25円 現状乖離25.65→24.75円』
先週の2.2795の段階でポジション解消レベルに到達しており、大きな歪みは見せていない。弱めの買いシグナルが2.2694で点灯しているが、状況を見ながら様子見レベルが政界であろう。
2.2986売り→2.2763買い→2.2641買い→2.2846売り→2.2670買い→2.2684買い継続→2.2742→2.2735買い継続→2.2614買い→2.2795売り→2.2694弱め買い。 
新外為の森 参照 1週間フリートライアル実施中
★本ペットチャートでは3段階分散投資をお勧めしています、常に少なめからの始動をお願いいたします。最終的な投資・運用の判断はご自身の責任で行って下さい。
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プロフィール

鈴木郁雄

Ikuo Suzuki

ケンティッシュジャパン代表

オーバーシーズユニオン銀行入行後、フランスの3大銀行のひとつであるソシエテジェネル銀行東京支店に勤務、外国資金本部長として20年間のディーリング経験を持ち、為替のみならず今話題のデリバティブ業務を日本に導入し、ディーリング部門を統括し、多大な成果を挙げる。01年10月為替投資顧問会社ケンティッシュ ジャパンを設立、今現在も邦銀大手ならびにロンドン・ニューヨークなどの外銀ディーラーとの親密な情報交換し、投資家心理を加えた独自の分析には定評がある。

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