どこまで続く株高・円安!反動売りも一考?
先週末に発表された米雇用統計で非農業部門雇用者数(NFP)が予想以上に増加し、また、失業率も7.9%から7.7%へと改善の兆しを見せたことから、FRBが年内にもQEを縮小・停止するとの期待が高まりつつある。そして、クルーガー米経済諮問委員会(CEA)委員長は雇用統計の結果を受けて、米景気回復が牽引力を高めた結果であると指摘、ただ、雇用市場にはまだ多くの労働力が未解決のまま残っているとも発言している。そして、NYダウが連日史上最高値を更新中であるが、その中、米10年国債が2%を回復するなど、市場は相対的にドル買い需要がマーケットを席巻している。
一方、ユーロドルは、格付け会社フィッチはイタリアの格付けを「BBBプラス」に格下げ、見通しもネガティブとし、先の総選挙でイタリアは安定政権を樹立できず、構造改革の進捗状況が芳しくない。政情不安が景気を更に圧迫する可能性を指摘しており、ユーロドルは、ドル買い志向が高まる中、1.3000割れの展開になるなど、上値の重い展開を強いられている。
他方、安倍晋三首相は、日本の財政状況は厳しいが、日本経済が円高でデフレに陥っている今しか大胆な金融緩和はできないと述べた上、日銀はこれまで十分な政策を進めていないと指摘、日本銀行に一段の金融緩和政策を求めている。総じて、日本経済の活性化に向けて、アベノミクス効果の持続性を強調している以上、短期筋としても、利益確定売りを上回る格好で損失確定買いが優先されているため、積極的に円を買い戻す動きは後退しつつある。ただ、IMM通貨先物市場での円ショートが着実に危険水域レベルまで膨らんでいるため、ドル円96円台では高値警戒感も浮上するなど、波乱含みの展開を余儀なくされている。ある程度の急落も想定した上で少な目の売買で対応することが一考であろう。
●今週のペットでも判る簡単チャート(事前予測実施中)
作成年月日2013年3月10日
▼ドル円⇔ユーロから見るドル円相場(ユーロドル⇔ユーロ円) 平均乖離幅 0.1000 現状乖離幅0.0529→0.0316(A)100÷124.90=0.8006−(B)1÷1.3004=0.7690⇒0.0316。先週の強めの売りシグナル93.55円から上昇を速めており、今週は強い売りシグナル96.05が点灯している。中期チャートにおいても強い売りシグナルが点灯しており、現状レベルからのナンピン売りに妙味が生じている。★買いターゲット(91.00〜92.00)
▼ユーロドル(ユーロ円−ドル円)
平均乖離幅 27.50円 現状乖離幅 28.30→28.85円
先週の様子見1.3025から変化はなく、今週も引き続き様子見1.3004が点灯している。中期チャートにおいても様子見が点灯しており、1.2800〜1.3200のレンジ相場を形成している。★様子見
▼豪ドル(ドル円−豪ドル円)
平均乖離幅 3.00円 現状乖離幅 1.90→2.20円
先週の弱めの買いシグナル1.0203から若干上昇しており、今週はポジション解消売りを伴い弱めの売りシグナル1.0229が点灯している。中期チャートにおいては、引き続き売りシグナルが点灯しており、1.0300前後からのナンピン売りに妙味が生じている。★買いターゲット(1.0100〜1.0150)
▼NZドル(ドル円−NZD円)
平均乖離幅 16.00円 現状乖離幅 16.40→17.25円
先週の弱めの売りシグナル0.8247から若干下落しているが、今週も引き続き弱めの売りシグナル0.8204が点灯している。中期チャートにおいては、弱めの買いシグナルが点灯しており、0.83前後からのナンピン売りに妙味が生じている。★買いターゲット(0.8050〜0.8100)
▼カナダドル(ドル円−カナダ円)
平均乖離幅 1.00円 現状乖離幅 2.50→2.75円
先週の弱い売りシグナル1.0275から変化はないが、今週は様子見1.0295が点灯している。中期チャートにおいても売りシグナルが点灯しており、1.0300前後からのナンピン売りに妙味が生じている。★様子見
▼ポンドドル(ポンド円−ドル円)
平均乖離幅 50.00円 現状乖離幅 47.05→47.25円
先週の買いシグナル1.5029から下落を速めているが、今週も引き続き買いシグナル1.4919が点灯している。中期チャートにおいては、弱めの買いシグナルが点灯しており、現状レベルからの押し目買いに妙味が生じている。★売りターゲット(1.5200〜1.5300)
▼ドルスイス(ドル円−スイス円)
平均乖離幅 −5.00円 現状乖離幅 −5.65→−4.85円
先週の弱い買いシグナル0.9430から上昇に転じており、今週はポジション解消売りを伴い、様子見0.9519が点灯している。中期チャートにおいても様子見が点灯しており、0.9300〜0.9700のレンジ相場を形成している。★様子見
(欧州主要3大通貨)
▼ユーロポンド ユーロ円―ポンド円
平均乖離 22.50円 現状乖離幅 18.75→18.40円
先週の売りシグナル0.8666から若干上昇しており、今週も引き続き売りシグナル0.8716が点灯している。中期チャートにおいても売りシグナルが点灯しており、0.88前後からのナンピン売りに妙味が生じている。★買いターゲット(0.8500〜0.8600)
▼ユーロスイス ユーロ円―スイス円
平均乖離 22.50円 現状乖離幅 22.65→24.00円
先週の弱い売りシグナル1.2283から上昇しており、今週は通常の売りシグナル1.2379が点灯している。中期チャートにおいては様子見が点灯しており、1.2200〜1.2500のレンジ相場を形成している。★買いターゲット(1.2150〜1.2250))
▼ポンドスイス ポンド円―スイス円
平均乖離 45.00円 現状乖離幅 41.40→42.40円
先週の買いシグナル1.4173から若干上昇しているが、今週も引き続き買いシグナル1.4202が点灯している。中期チャートおいても買いシグナルが点灯しており、1.41前後からの押し目買いに妙味が生じている。★売りターゲット(1.4300〜14400)
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本ペットチャートは3〜5段階の少な目からの分散投資をお勧めします。尚、最終的な投資判断は投資家ご自身の責任で行なうようお願いします。