アベノミクス効果⇔息切れOR&小休止?
米連邦公開市場委員会(FOMC)議事録の公表後にはドルが全面高の様相を呈している。内容的には、複数の委員からは景気予測次第でQEペース変更を主張するとともに、雇用の顕著な改善までQE継続を主張するなど、まちまちの内容ではあり、特にドル買いを強調するほどの材料はないが、現時点では、あくまでもポジションの調整段階の一貫と見なすことが賢明であろう。
一方、ドル円は日経平均株価がリーマンショック以来の最高値を更新するなど、株高・円安の動きに助長され、一時94円台まで上昇したものの、NY株価が反落したことを受けて、同レベルでは利益確定売りや実需売りが伴い、再び93円台半ば前後まで反落するなど、改めて上値の重さが意識されている。その中、日銀の次期総裁人事案は来週にも公表される予定であるが、誰が総裁になろうとも安部新政権を推し進める人事構成であることは間違いなく、相場への影響は限定的との見方が大勢であるが、ただ、昨日も麻生財務相は外債購入する気はないと強調したほか、安倍首相も官民ファンドの必要性は相当薄まってきているとトーンダウンしている。今後の外債購入に向けては慎重な姿勢を示しており、一方的な円売りに歯止めが掛かりやすい外部環境にあると言わざるを得ないだろう。
他方、ユーロドルは原油価格や金価格の急落を受けて、上値の重い展開を強いられている。昨日はポンド売りによる反動買いもあり、一時1.34台まで上昇したが、ドル円と同様に、高値警戒感を背景に1.32台後半まで急落するなど、相場の難易度を一層高めている。当面,1.3200〜1.3400のレンジ幅を重視し、少な目の売買で模索することが賢明であろう。