材料出尽くし感!もみ合い相場へ?
先週末にG20(20カ国・地域財務相・中央銀行総裁会議)を通過は、相対的な材料出尽くし感の中、米国市場のプレジデンツデー休場が加わり、相場全般が動意薄の展開を余儀なくされている。今週も引き続き要人発言や日銀総裁人事をめぐり、波乱含みの展開が予想されている。
一方、麻生財務相は金融緩和手段の一環として、外債購入する意向はないと述べている。市場のコンセンサスとして、外債購入が今までの円高是正の強力な武器とも解釈されていただけに、更なる円安に陰りが生じている感は否めない。また、日銀法改正に関しても当面考えて折らず、日銀総裁人事については、出身母体で考える気はないと述べてはいるが、市場へのインパクトは限定的になっている。当面、ドル円は95円台の重さが意識される反面、G20において、円安誘導懸念が話題に上らなかったことを受けて、ドル円の下値も限定的になるなど、ドル円相場は94円前後で動きづらい相場環境に陥っている。
他方,ドラギECB総裁は改めてユーロ圏経済、2013年早い時期は弱含むと予想し、ユーロ圏経済見通しめぐるリスクは下向きである旨を発言したことが嫌気され、一時ユーロの重石になったものの、為替相場はファンダメンタルズ(経済の基礎的諸条件)を反映すべきであり、ユーロの実効相場と名目相場を見ると、概ね長期的な平均に近いとも述べている。また、総じて、マーケットの流動性が低下していることもあり、ユーロの振幅幅は1.33台半ば前後で小幅にとどまる中、次なる材料待ちの段階にある。