円安進行は微妙な段階!ドル円92=94円レンジで逆張り待機?
週末に開催されるG20財務相・中央銀行総裁会議を前に、ポジション調整の動きが強まっている。その中、G20に関する共同声明の草案が伝わっているが、事前予想通りに、主に為替レートの不均衡回避のため、各国が競争力の切り下げを控えることを確約するなどの文言が盛り込まれる見通しである。
一方、ライスIMF報道官は通貨戦争に関する議題は誇張されているとし、通貨は適正水準から大きく乖離していないとの見解を示している。また、G20会議の議長国を務めるロシアのシルアノフ財務相は、共同声明で従来よりも「具体的な」文言で為替相場への介入に反対する立場を示すべきだと表明する中、通貨ではなく経済で競争すべきと言及しているが、政府・日銀の外債購入に対しては批判的な見解が浮上するなど、依然として、円相場は微妙な段階に直面しており、92〜94.00円のレンジ幅で売買を模索することが賢明であろう。
他方、昨日発表されたユーロ圏GDPが予想以上に悪化したことを受けて、ユーロは上値の重い展開を強いられている。ただ、G20の成り行きを見極めたいとの憶測から、ユーロドル1.33割れは回避されており、G20通過後も波乱含みの展開が予想されるだけ、ドル円と同様に、レンジ幅を1.3200〜1.3400まで拡大して、逆張り待機で臨むことが一考であろう。