安部新政権への期待感根強く、円売り地合いに変化なし?
総じて、市場は過熱感の生じている円相場や株式相場に対するポジション調整色が強まりつつある。米国では、アルコアなどの米企業決算発表が相次ぐ中、警戒ムードが高まると共にポジションを手仕舞う動きが優先されている。
一方、円相場は円ショートの積みあがりを解消する動きが早まると同時に、ドル円は87円割れへと年初レベルまで押し戻されている。ただ、安部新政権への政策期待は根強く、相場のトレンドには大きな変更は見られておらず、円を更に買い上げる機運には至っていない。また、1月21−22日開催される日銀金融政策決定会合で、デフレ脱却へ政府と共同歩調をとり、物価目標を2%へ引き上げ、追加緩和が検討される可能性との一部報道が伝えられており、下げ幅は限定的と言わざるを得ないだろう。
他方、ユーロドルは再度フランスの格下げ論が浮上したことが圧迫要因となり、1.31台から1.30台半ばまで一時下落、ただ、仏当局は噂を否定しており、1.30割れへの危機感はなく、同レベルでは値ごろ感や利益確定買いが随所に散見されているだけに、ドル円と同様に下値は限定的と見なすのが無難であろう。そして、本日は特筆すべき経済指標もなく、引き続き株価を睨みながら、狭いレンジ幅での攻防が予想されるため、ドル円並びにユーロドルも直近のレンジ幅で逆張り待機で臨むことが一考であろう。