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鈴木郁雄の実践・為替ストラテジー

2013年はドル円90円に向けて飛躍の年?

市場は財政の崖問題に不透明感が残る中、米国株式市場は5営業日続落するなど、リスク回避の動きが強まりつつある。一部報道ではオバマ大統領が議会指導部との協議で新たな提案を行わない見通しとの観測が伝わっている。その中、米議会は6000億ドル余りの実質増税・歳出削減が年明けに重なる「財政の崖」の影響を回避するため、週末に土壇場の財政協議が行われている模様であるが、市場のコンセンサスは米財政協議の進捗状況を見極めながら積極的な売買志向は後退している。

一方、リード民主党上院院内総務とマコネル共和党上院院内総務は、税制と歳出の全面的な見直しではなく、比較的狭い範囲で合意に結び付けようとしているが、オバマ大統領は
直ちに行動すべき時が来ていると述べ、合意については控えめながら楽観していると発言する中、行動を先送りする議会の姿勢に不満を漏らしている。いずれにしても、交渉期限
が本日に迫っており、予断を許せない状況が続いている以上、相場が動意づくまでは静観せざるを得ない状況に直面している。

他方、ドル円はリスク回避を背景に、再び86円割れの展開になっているが、米財政の崖を筆頭にして、欧州財政危機問題に対する不透明感が円買いを助長している側面がある。と
は言え、安部新政権の円高是正に対する姿勢や、現状の貿易収支の悪化などを踏まえれば、段階的に円安局面に傾斜する可能性が高く、時期尚早ではあるが、来年度に向けては、ド
ル円90円台を視野にしたシナリオ作りも一考かもしれない。


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★皆様、良いお年をお迎えください。

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●今週のペットでも判る簡単チャート(事前予測実施中)
作成年月日2012年12月30日

▼ドル円⇔ユーロから見るドル円相場(ユーロドル⇔ユーロ円)平均乖離幅 0.1580 現状乖離幅0.1413→0.1231(A)100÷113.70=0.8795−(B)1÷1.3221=0.7564⇒0.1213。先週の弱めの買いシグナル84.30から上昇に転じており、今週は弱い買いシグナル86.00が点灯している。中期チャートにおいても弱めの買いシグナルが点灯しており、85円前後からの押し目買いに妙味が生じている。★売りターゲット(86.50)

▼ユーロドル(ユーロ円−ドル円)
平均乖離幅 25.50円 現状乖離幅 26.80→27.70円
先週の弱い売りシグナル1.3179から若干上昇しており、今週は弱めの売りシグナル1.3221が点灯している。中期チャートにおいては、売りシグナルが点灯しており、1.33前後からのナンピン売りに妙味が生じている。★買いターゲット(1.3050〜1.3150)

▼豪ドル(ドル円−豪ドル円)
平均乖離幅 2.00円 現状乖離幅 3.30→3.15
先週の弱めの売りシグナル1.0391から若干下落しているが、今週も引き続き弱めの売りシグナル1.0366が点灯している。中期チャートにおいては、売りシグナルが点灯しており、1.04台以上からのナンピン売りに妙味が生じている。★買いターゲット(1.0200〜1.0300)

▼NZドル(ドル円−NZD円)
平均乖離幅 13.00円 現状乖離幅 15.05→15.50円
先週の弱めの売りシグナル0.8215から若干下落に転じており、今週はポジション解消買いを伴い、様子見0.8198が点灯している。中期チャートにおいては、弱い売りシグナルが点灯しており、0.8050〜0.8350のレンジ相場を形成している。★様子見

▼カナダドル(ドル円−カナダ円)
平均乖離幅 −1.00円 現状乖離幅 +0.15→−0.35円
先週の様子見1.0018から下落に転じているが、今週も引き続き様子見0.9959が点灯している。中期チャートにおいては、弱い買いシグナルが点灯しており、0.9800〜1.0100のレンジ相場を形成している。★様子見

▼ポンドドル(ポンド円−ドル円)
平均乖離幅 50.50円 現状乖離幅 51.95→53.15円
先週の様子見1.6163から若干上昇しており、今週は弱めの売りシグナル1.6180が点灯している。中期チャートにおいては売りシグナルが点灯しており、1.62台以上からの難平売りに妙味が生じている。★買いターゲット(1.6000〜1.6100)

▼ドルスイス(ドル円−スイス円)
平均乖離幅 −7.00円 現状乖離幅 −7.60→−8.20円
先週の様子見0.9173から若干下落しているが、今週も引き続き様子見0.9130が点灯している。中期チャートにおいては、買いシグナルが点灯しており、0.9000前後からの押し目買いに妙味が生じている。★様子見

(欧州主要3大通貨)
▼ユーロポンド ユーロ円―ポンド円
平均乖離 25.00円 現状乖離幅 25.15→25.45円
先週の弱めの買いシグナル0.8154から若干上昇しており、今週は弱い買いシグナル0.8171が点灯している。中期チャートにおいては様子見が点灯しており、0.8000〜0.8300
のレンジ相場を形成している。★売りターゲット(0.8200)

▼ユーロスイス ユーロ円―スイス円
平均乖離 18.50円 現状乖離幅 19.20→19.50円
先週の売りシグナル1.2089から大きな変化はなく、今週も引き続き売りシグナル1.2070が点灯している。中期チャートにおいては引き続き様子見が点灯しており、1.21台以上からのナンピン売りに妙味が生じている。★買いターゲット(1.2000〜1.2050)

▼ポンドスイス ポンド円―スイス円
平均乖離 44.00円  現状乖離幅 44.35→44.95円
先週の弱めの売りシグナル1.4826から若干下落しているが、今週も引き続き弱めの売りシグナル1.4772が点灯している。中期チャートおいては、様子見が点灯しており、1.4600〜1.5000のレンジ相場を形成している。★買いターゲット(1.4650〜1.4700)

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本ペットチャートは3〜5段階の少な目からの分散投資をお勧めします。尚、最終的な投資判断は投資家ご自身の責任で行なうようお願いします。
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プロフィール

鈴木郁雄

Ikuo Suzuki

ケンティッシュジャパン代表

オーバーシーズユニオン銀行入行後、フランスの3大銀行のひとつであるソシエテジェネル銀行東京支店に勤務、外国資金本部長として20年間のディーリング経験を持ち、為替のみならず今話題のデリバティブ業務を日本に導入し、ディーリング部門を統括し、多大な成果を挙げる。01年10月為替投資顧問会社ケンティッシュ ジャパンを設立、今現在も邦銀大手ならびにロンドン・ニューヨークなどの外銀ディーラーとの親密な情報交換し、投資家心理を加えた独自の分析には定評がある。

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