円売り志向顕在化!ドル円85円台が正念場?
昨日は欧州勢が引き続きクリスマス休暇中ということもあり、相対的に市場参加者が少ない中、安部新内閣の誕生を背景にドル円は85円台半ばを難なくクリアーし、依然として底堅さを維持している。
一方、安倍新内閣の各閣僚が記者会見を行い、麻生財務相が日銀との物価上昇目標含めた連帯強化の仕組み、総合的な円高対策の実施し、国債発行44兆円枠にこだわらず補正予算編成する旨を述べ、安部新総理の大型の補正予算編成を踏襲する形を表明したことが円売りに弾みをつけている。また、菅官房長官からは、日銀総裁人事に関して、安倍首相の考え方に近い人を選ぶのが当然と述べており、政府・日銀の。協力体制が強化されるとの見方が円売りを後押ししている。ただ、甘利経済再生相から為替はかなり適正水準に向かいつつあると述べたことから、円売り志向に水を差す格好で円を買い戻す動きが散見されるなど、やや伸び悩みの傾向は否めない。
他方、大詰めを迎えている米国の財政の崖に関心を寄せる中、米国のクリスマス商戦が低調な結果に終わるとの報道を受けて、NYダウが小幅反落するなど、年末にかけて警戒感を強めている。ただ、本日の米財政協議における協議進展への期待もあり、NYダウの下げ幅は限定的になっているように、協議の結果如何では、リスク選考を背景に株並びに為替市場が大きく動意づく可能性があるため、相対的に動きづらい相場環境にあると言わざるを得ない。