ユーロドル1.3050&ドル円83円前後からの反動売りに注意?
昨日発表された12月の独ZEW景気期待指数が予想外に強かったことを受けて、ユーロドルは再び1.30台乗せへと底堅さを取り戻しつつある。ECBの利下げ観測は、依然として、根強いものがあるが、ドラギECB総裁が先に言及していた中銀預金金利のマイナス金利に対する警戒感が後退していることなどがユーロ買いを後押ししている。ただ、ユーロドルは、やや過熱感が生じており、1.300台の利益確定売りを難なくクリアー出来るかは疑問視されており、あくまでも調整段階の域は脱してはいない。当面、ユーロドルは1.300前後で神経質な展開が予想される。
一方、本日から開かれる連邦公開市場委員会(FOMC)では、年内に期限を迎えるツイストオペの補完に向け、月450億ドルの国債買い入れが決定される見通しであり、当面、FRBが追加国債買い入れを実施するとの期待などがドルの圧迫要因になっている。ただ、市場は既に織り込み済みとの声は少なくなく、更にドル売りを強行しにくい側面がある。
他方、ユーロ圏ではギリシャやスペインの財政危機が根強いにもかかわらず、悪材料出尽し感を踏まえて、段階的に上昇を速めているが、FRBの追加国債買い入れ程度で、更に弾みがつくとは考えにくく、チャート的にもユーロドル1.30台半ば以上からの反動売りに出会う可能性が高いだけに、過度なユーロ高期待には自重することが一考であろう。また、ドル円も衆院選挙を控えて、自民党優勢の中、円売り志向が増幅傾向にあるが、ユーロドルと同様に、ドル円83円台では実需や利益確定売り、そして、円ショートの積みあがりなどを踏まえれば、過度な円安期待は禁物といわざるを得ない。