混迷極める外部環境!直近のレンジ幅で対応?
昨日は特筆すべき材料のない中、イタリアのモンティ首相が2013年度予算の成立後に辞任する意向を表明したことを受けて、同国債利回りが上昇し、一時ユーロドルは1.290割れの展開を見せたものの、その後、同首相は総選挙後に新政権が発足するまでの間、現政権が職責を果たすと言及したことから、市場にはやや安堵感が広がり、ユーロが買い戻されている。
一方、相対的に方向感の乏しい中、市場参加者は欧州財政危機並びに米国の財政の崖問題を背景としたリスク回避思考が顕在化している関係上、首相辞任表明でも俊敏な対応に追われているのが現状であるが、相場の難易度が高まるほど、一喜一憂することなく、当面、ユーロドル1.2850と1.3050近辺にストップロスを配置して、1.29割れから押し目買い、そして、1.3000台ではナンピン売りなどのシナリオ作りに専念し、じっくり待機策志向で臨むことが一考であろう。
他方、来週の日銀金融政策決定会合で、資産買入等基金が5兆円から10兆円拡大されるとの報道が伝わり、ドル円は底堅い状況にあるが、明日行われる米連邦公開市場委員会(FOMC)で追加緩和が決定されるとの観測もあり、ドル売りと円売りが混在している状況である。また、米財政の崖問題については、関係筋からは協議の進展があり、近々にも協議内容が具体化するとの観測が報じられるなど、不透明な部分が多々あり、総じて、積極的にポジションをどちらにも傾斜しにくい側面がある。