ドル円底堅さ取り戻す!ユーロドル1.31台が重石?
財政の崖に関して、オバマ大統領は、一部の共和党議員の中には増税を受け入れの認識を持っている旨を指摘しているが、共和党が富裕層への増税を受け入れれば、1週間でこの問題は決着するだろうと述べる一方、ベイナー米下院議長はオバマ大統領の提案では上下両院どちらかは通過させることはできないと強硬姿勢を維持しており、解決の糸口すら見出せない状況に陥っている。
一方、昨日発表されたADP雇用統計は、前回から調査方法を変更しており、労働省が発表する米雇用統計とより緊密性が高まっているため、ある程度ADPは信憑性があると解釈できるが、既に、週末に発表される米雇用統計がハリケーンの影響などにより、前回の数値より悪化することが予想され、また、注目の非農業部門雇用者数(NFP)の予想も前回の数値より半減するとの見方が有力視されていることから、市場の反応は限定的になっている。
他方、ユーロ圏ではスペインの入札が不調に終わったことを受けて、相対的にポジション解消売りが優先されるなど、ユーロドル1.31台の上値の重さが改めて意識されている。今までは、ギリシャ及びスペインに対する支援対策や米財政の崖を背景としたユーロ買い相場とも言える状況であるが、急ピッチのユーロドルの上昇にも一服感があり、過度なユーロ高期待は自重局面にあると判断するのが一考であろう。