日米欧横並び!逃避通貨探しの場?
米国の財政の崖への期待と不安が渦巻く中、先週末は月末の関係もあり、相対的に様子見志向が強まっているが、共和党ベイナー米下院議長は「財政の崖」回避に向けた協議は行き詰まっていると発言、オバマ政権が29日に提示した増税・歳出削減案は真剣なものとは言えないと批判している。一方、オバマ大統領は、この先「財政交渉が長期化」する恐れがあると警告するなど、双方共に妥協案を見出せない状況にあり、当面、相場自体は米財政の崖問題の成り行きに一喜一憂させられる展開が予想される。
一方、ユーロ圏財務相会合でのギリシャ支援策承認を受けて、イタリア及びスペイン10年債利回りは低下傾向を示しており、ユーロ財政危機問題に一服感が生じる中、ユーロドルは一時1.3000台を回復するなど、想定以上に底堅い展開を見せている。ただ、ギリシャが国際通貨基金(IMF)から次回融資を受け取るためには、12月13日までに国債買い戻しを完了する必要姓があることから、一時的な債権買戻しの動きとの見方が支配的であり、更なる重債務国債の買い戻し志向は低下しつつある。また、ユーロドル1.30台ではポジション調整売りが随所に見られるため、ユーロの買戻しは懐疑的になっている。
他方、ドル円は安部自民党総裁発言による円安局面はピークを過ぎた感はあるが、米欧と同様に財政赤字問題を背景とした超低金利政策が恒久化している以上、積極的な円買い志向も後退しつつある。現時点では日米欧の実体経済の脆弱性を背景に、逃避通貨の選択肢が限られており、一時ほどの円買い需要が減少していると言わざるを得ない。それゆえに、ドル・ユーロ・円が横並びの相場環境にあり、相場事態の難易度を高めている。当面、相場が大きく動意づいてから逆張り志向で臨むことが賢明であろう。
にちべい
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●今週のペットでも判る簡単チャート(事前予測実施中)
作成年月日2012年12月02日
▼ドル円⇔ユーロから見るドル円相場(ユーロドル⇔ユーロ円)平均乖離幅 0.1900 現状乖離幅0.1647→0.1639(A)100÷107.10=0.9337−(B)1÷1.2990=0.7698⇒0.1639。先週の売りシグナル82.40円から変化はなく、今週も引き続き通常の売りシグナル82.45円が点灯している。中期チャートにおいては、弱めの買いシグナルが点灯しており、81.50〜83.50のレンジ相場を形成している。★買いターゲット(80.50〜81.50)
▼ユーロドル(ユーロ円−ドル円)
平均乖離幅 23.00円 現状乖離幅 24.50→24.65円
先週の様子見1.2973から若干上昇しているが、今週も引き続き様子見1.2990が点灯している。中期チャートにおいては、弱い買いシグナルが点灯しており、1.2800〜1.3100のレンジ相場を形成している。★様子見
▼豪ドル(ドル円−豪ドル円)
平均乖離幅 3.00円 現状乖離幅 3.80→3.55円
先週の弱めの買いシグナル1.0461から若干下落しているが、今週も引き続き弱めの買いシグナル1.0431が点灯している。中期チャートにおいても同様に、弱めの買いシグナルが点灯しており、1.0300前後からの押し目買いに妙味が生じている。★売りターゲット(1.0500〜1.0550)
▼NZドル(ドル円−NZD円)
平均乖離幅 15.00円 現状乖離幅 14.45→14.75円
先週の弱めの売りシグナル0.8246から若干下落しているが、今週も引き続き弱めの売りシグナル0.8211が点灯している。中期チャートにおいても弱めの売りシグナルが点灯しており、0.83台からナンピン売りに妙味が生じている。
★買いターゲット(0.8150〜0.8200)
▼カナダドル(ドル円−カナダ円)
平均乖離幅 −1.00円 現状乖離幅 −0.65→−0.60円
先週の弱めの買いシグナル0.9922から変化はなく、今週も引き続き弱めの買いシグナル0.9928が点灯している。中期チャートにおいては様子見が点灯しており、0.9800〜1.0100のレンジ相場を形成している。★売りターゲット(1.0000〜1.0050)
▼ポンドドル(ポンド円−ドル円)
平均乖離幅 49.00円 現状乖離幅 49.70→49.65円
先週の弱めの買いシグナル1.6032から変化は見られず、今週も引き続き弱めの買いシグナル1.6022が点灯している。中期チャートにおいても弱めの買いシグナルが点灯しており、1.5900〜1.6200のレンジ相場を形成している。★売りターゲット(1.6100〜1.6150)
▼ドルスイス(ドル円−スイス円)
平均乖離幅 −5.00円 現状乖離幅 −6.35→−6.50円
先週の様子見0.9285から若干下落しているが、今週も引き続き様子見0.9269が点灯している。中期チャートにおいても様子見が点灯しており、0.9150〜0.9450のレンジ相場を形成している。★様子見
(欧州主要3大通貨)
▼ユーロポンド ユーロ円―ポンド円
平均乖離 26.00円 現状乖離幅 25.20→25.00円
先週の弱めの売りシグナル0.8092から若干上昇しており、今週は通常の売りシグナル0.8107が点灯している。中期チャートにおいては様子見が点灯しており、0.8200前後からナンピン売りに妙味が生じている。★買いターゲット(0.7950〜0.8050)
▼ユーロスイス ユーロ円―スイス円
平均乖離 18.00円 現状乖離幅 18.15→18.15円
先週の様子見1.2045から変化はなく、今週も引き続き様子見1.2040が点灯している。中期チャートにおいては、弱めの買いシグナルが点灯しており、1.1950〜1.2150のレンジ相場を形成している。★様子見
▼ポンドスイス ポンド円―スイス円
平均乖離 44.00円 現状乖離幅 43.35→43.15円
先週の弱めの買いシグナル1.4885から若干下落しており、今週は買いシグナル1.4851が点灯している。中期チャートおいては、弱めの買いシグナルが点灯しており、1.48割れからmm前後からの押し目買いに妙味が生じている。★売りターゲット(1.4950〜1.5000)
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本ペットチャートは3〜5段階の少な目からの分散投資をお勧めします。尚、最終的な投資
判断は投資家ご自身の責任で行なうようお願いします。
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