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鈴木郁雄の実践・為替ストラテジー

復活通貨は、米ドル、ユーロドル?それとも日本円

復活祭といってもピンとこないが、休む時には徹底的に休むのが欧米人。相場を長く続ける秘訣である。ディトレーダーは自称プロフェッショナルに任せ、のんびり相場眺めた方が成果があがるものです。と言いながらも、原稿と書籍『通貨ペアの乖離幅』の書き下ろしで、余裕がない日々が続いている。。。。。
気分転換も兼ねて、ゴルフの練習にしようか、それともパチンコの『冬ソナ』でもと検討中。

▲日米の長期金利が動き出している。米国の5%、日本は2%台に向けての基盤が整い始めており、米国では住宅関連に対する影響と米財政の悪化を考えれば、5%で抑えたいのが米国の台所事情であろうが、5%の水準を維持できれば、ほぼ次回のFOMCによる利上げも確定的であり、米ドルの買い需要が増す要因にも繋がるが、反面、長短金利がフラット化することにより、景気減速の事態も配慮しなければならず、更に米ドル離れが加速する懸念も否定できない。
▲米経済の好調さを背景にして、金融市場でも、すでに5月のFFレート利上げはおり込み済みとは言いながらも、それ以降の利上げの継続性に関しては、まだ材料視しない方が賢明であろう。 
仮にFFレートが5.25%に上昇すれば、本格的な逆イールド現象の始まりでもあり、金融市場における米ドル資金の流れにも変化が生じることは否めない。特に各国中銀の外貨保有高にも大きな影響を与えるシナリオも想定すると、一時的には金利期待からの米ドルの上昇があっても、金利に対する不協和音が米ドルの下落にも繋がりかねない。
▲本日は昨日からの流れを見ても、イースター休暇を控えた調整売買であり、動意が感じられないマーケットである。投機筋も見られず、ドル円119円の上値の重さを意識する展開でもあり、昨日と同様に118~119円のレンジ幅で見守るしかない相場である。
ユーロドルにも言えるが、下値堅調と判断して、1.2070~1.2170のレンジで様子を見る相場であろう。
いずれにしても、思惑的な動きを待ってからの始動が正解であり、妙味に欠けるマーケットであるため、来週以降に重きを置いた方が賢明と言えるが、地政学的リスクや諸々の突発的事項を考慮すれば、米ドルの上昇も限定的であり、米ドルのロングは控えたいレベルではある。米ドルロングであれば、ストップロスの置き方に注意を払いながら臨むしか策はない。
*****************************●ペットでも判る簡単チャートの売買シグナルを下記に提示させていただきますので、ご参照ください。10:20現在
(新外為の森HP上のチャート更新は明日以降となりますのでご了承ください。)
*ドル円 118.65売り *ユーロドル1.2105 様子見
*豪ドル0.7275買い継続 *NZドル0.6186買い継続 
*カナダドル1.1515売り様子見へ 
*ポンド1.7518売り様子見へ 
*スイスフラン1.2982売り(弱め) 
*ユーロポンド0.6912売り継続 
*ユーロスイス1.5718売り継続 
*ポンドスイス2.2740売り様子見へ  


プロフィール

鈴木郁雄

Ikuo Suzuki

ケンティッシュジャパン代表

オーバーシーズユニオン銀行入行後、フランスの3大銀行のひとつであるソシエテジェネル銀行東京支店に勤務、外国資金本部長として20年間のディーリング経験を持ち、為替のみならず今話題のデリバティブ業務を日本に導入し、ディーリング部門を統括し、多大な成果を挙げる。01年10月為替投資顧問会社ケンティッシュ ジャパンを設立、今現在も邦銀大手ならびにロンドン・ニューヨークなどの外銀ディーラーとの親密な情報交換し、投資家心理を加えた独自の分析には定評がある。

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