米大統領選挙が佳境に!政策方針に変更なく動意薄の展開?
全般的には米大統領選挙を控え模様眺めムードが強い中、ギリシャ議会の緊縮法案は通過したとの観測などから、ユーロドルは1.28台へと強含んでいるものの、ドル円と同様に調整段階の域を脱しておらず、大統領選挙の結果待ちの状況には変化が見られていない。
一方、オバマ大統領が優勢との見方が支配的であるが、米国の財政の崖や欧州の債務危機、そして、日本経済のデフレや貿易収支の悪化なども踏まえても、世界経済の減速懸念が更に強まる可能性が高く、日米欧の金融緩和の継続性が問われている以上、仮に、ロムニー候補が逆転勝利したとしても、金融政策に対する変更は疑問視されているため、金融面における相場への影響は限定的との見方が少なくない。それ故に、どちらが勝利したとしても、相場を大きく動意づける程のインパクトは限定的と見なす方が無難であろう。
他方、株式市場は追加金融緩和への思惑から、堅調に推移しているものの、世界経済の低迷を背景に伸び悩んでいるのが現状であり、一方的な株高・円安の構図は描きにくい相場環境にある。ただ、ドル円は80円が定着化する可能性を帯びており、過度な円高懸念が希薄になっている以上、引き続き80〜81円のレンジ幅で売買を模索することが賢明であろう。