外国為替取引ニュースサイト

  1. トップページ
  2. >コラム・レポート
  3. >鈴木郁雄の実践・為替ストラテジー
  4. >米大統領選挙をにらみドル買い優勢!レンジ相場の域を脱せず?

コラム & レポート

バックナンバー

鈴木郁雄の実践・為替ストラテジー

米大統領選挙をにらみドル買い優勢!レンジ相場の域を脱せず?

10月の雇用統計によると、失業率は7.9%と前月の7.8%から上昇したものの、非農業部門雇用者数は前月比17万1000人増と事前予想(12万5000人)を上回り、また、前月は14万8000人増に修正されるなど、米雇用統計の強い内容を受けてドル全面高の展開になっている。その中、ドル円は80円台の足固めの様相を呈しているものの、雇用統計発表後には随時利益確定や実需売りが散見されているものの、ドル円80円台が定着化しつつある。

一方、ユーロドルは1.28割れ寸前まで下落基調を強めている。一部には今週にも実施されるギリシャ議会の2013年度予算案に対する警戒感が浮上、救済を受けるために135億ユーロの歳出削減を含む緊縮予算案に関して、ギリシャ社会主義運動などの一部議員からは反対票を投じるとの旨が伝えられており、同予算案の通過を危惧する声も少なくない。仮に通過すれば、11月12日の財務相会合において、第2次支援の第1弾となる315億ユーロの支援実施が最終決定される見込みではあるが、依然として、予断を許せない状況にあり、相対的にユーロの戻り売りを助長させている。

他方、明日に注目の米大統領選挙が控える中、米雇用統計の結果を好感して、オバマ陣営がやや優勢との見方が大勢であるが、世論調査では、依然として、対抗馬であるロムニー氏と拮抗している状況である。それ故に、市場は、総じてドル買いに傾斜し易いマーケットになっているため、短絡的ではあるが、ドルショートは自重したシナリオで臨むことが一考であろう。



************************************************

●今週のペットでも判る簡単チャート(事前予測実施中)
作成年月日2012年11月04日

▼ドル円⇔ユーロから見るドル円相場(ユーロドル⇔ユーロ円)平均乖離幅 0.1775 現状乖離幅0.1981→0.1905(A)100÷103.20=0.9670−(B)1÷1.2828=0.7795⇒0.1905。先週の弱い買いシグナル79.60から上昇を速めており、今週はポジション解消売りを伴い、弱めの売りシグナル80.45円が点灯している。中期チャートにおいても、様子見から売りシグナルに移行しており、81円前後からのナンピン売りに妙味が生じている。★買いターゲット(80.00円)

▼ユーロドル(ユーロ円−ドル円)
平均乖離幅 22.25円 現状乖離幅 23.40→22.75円
先週の様子見1.2940から下落を速めており、今週は買いシグナル1.2828が点灯している。中期チャートにおいても、買いシグナルが点灯しており、1.2800割れからの押し目買いに妙味が生じている★売りターゲット(1.2950〜1.3000)

▼豪ドル(ドル円−豪ドル円)
平均乖離幅 2.75円 現状乖離幅 3.00→2.70円
先週の様子見1.0369から若干下落しており、今週は弱めの買いシグナル1.0336が点灯している。中期チャートにおいても弱めの買いシグナルが点灯しており、1.0150〜1.0500のレンジ相場を形成している。★売りターゲット(1.0400〜1.0450)

▼NZドル(ドル円−NZD円)
平均乖離幅 14.25円 現状乖離幅 14.10→14.10円
先週の弱めの買いシグナル0.8166から上昇しているが、今週も引き続き弱めの買いシグナル0.8247が点灯している。中期チャートにおいても様子見から弱めの買いシグナルに移行しており、0.8100〜0.8500のレンジ相場を形成している。★売りターゲット(0.8300〜0.8350)

▼カナダドル(ドル円−カナダ円)
平均乖離幅 −0.75円 現状乖離幅 −0.20→−0.40円
先週の様子見0.9975から若干下落しているが、今週は弱めの売りシグナル0.9951が点灯している。中期チャートにおいても様子見から売りシグナルに移行しており、1.000台以上からのナンピン売りに妙味が生じている。★買いターゲット(0.9900)

▼ポンドドル(ポンド円−ドル円)
平均乖離幅 46.25円 現状乖離幅 48.55→48.45円
先週の弱めの売りシグナル1.6099から下落に転じており、今週はポジション解消買いを伴い、弱めの買いシグナル1.6022が点灯灯している。中期チャートにおいても弱めの買いシグナルが点灯しており、1.6000割れからの押し目買いに妙味が生じている。★売りターゲット(1.6100)

▼ドルスイス(ドル円−スイス円)
平均乖離幅 −5.25円 現状乖離幅 −5.55→−5.10円
先週の様子見0.9348から上昇に転じており、今週は売りシグナル0.9404が点灯している。中期チャートにおいても売りシグナルが点灯しており、0.95前後からのナンピン売りに妙味が生じている。★買いターゲット(0.9200〜0.9300)

(欧州主要3大通貨)
▼ユーロポンド ユーロ円―ポンド円
平均乖離 25.00円 現状乖離幅 25.15→25.70円
先週の弱めの買いシグナル0.8037から若干下落に転じており、今週は通常の買いシグナル0.8006が点灯している。中期チャートにおいても買いシグナルが点灯しており、0.79台半ば前後からの押し目買いに妙味が生じている。★売りターゲット(0.8050〜0.8100)

▼ユーロスイス ユーロ円―スイス円
平均乖離 17.00円 現状乖離幅 17.85→17.65円
先週の様子見1.2096から若干下落しているが、今週も引き続き様子見1.2063が点灯している。中期チャートにおいては、様子見が点灯しており、依然として、1.2000〜1.2200のレンジ相場を形成している。★様子見

▼ポンドスイス ポンド円―スイス円
平均乖離 43.00円  現状乖離幅 43.00→43.40円
先週の売りシグナル1.5050から変化はなく、今週も引き続き売りシグナル1.5067が点灯している。中期チャートおいても売りシグナルが点灯しており、1.51台からのナンピン売りに妙味が生じている。★買いターゲット(1.4900〜1.4950)

***************************
本ペットチャートは3〜5段階の少な目からの分散投資をお勧めします。尚、最終的
な投資判断は投資家ご自身の責任で行なうようお願いします。
***************************


プロフィール

鈴木郁雄

Ikuo Suzuki

ケンティッシュジャパン代表

オーバーシーズユニオン銀行入行後、フランスの3大銀行のひとつであるソシエテジェネル銀行東京支店に勤務、外国資金本部長として20年間のディーリング経験を持ち、為替のみならず今話題のデリバティブ業務を日本に導入し、ディーリング部門を統括し、多大な成果を挙げる。01年10月為替投資顧問会社ケンティッシュ ジャパンを設立、今現在も邦銀大手ならびにロンドン・ニューヨークなどの外銀ディーラーとの親密な情報交換し、投資家心理を加えた独自の分析には定評がある。

ニュースクラウド