ハリケーン余波と米雇用統計控え様子見優先?
昨日はハリケーン・サンディの影響で株式市場と債券市場が休場となり、その影響を受けて、為替市場は、総じて閑散な取引を余儀なくされている。一応、月末を控えている関係上、NY証券取引所並びに債券市場は通常通り、本日から取引を実施する運びであるが、ハリケーンの猛威により、家事や停電が相次ぎ、地下鉄の再開には少なくとも4〜5日かかり、また、水道などの復旧作業にも明確な見通しは立っておらず、本日の株式、債券、並びに為替市場は微調整に終始する公算が高いだろう。
一方、ユーロドルはイタリア債入札が無難に消化されたことやスペインGDPが予想ほど悪化しなかったことを受けて、一時1.300前後まで迫る場面も見られたが、相変わらず、1.3000台の上値の重さが意識される中、1.29台半ば前後で伸び悩んでいる。引き続き1.2850〜1.3000レンジで取引される可能性が高まっており、同レベルからの逆張り待機が一考であろう。
他方、ドル円は日銀決定会合で2カ月連続の追加金融緩和にもかかわらず、想定範囲の内容であったことから、79円台半ば前後で身動きが取れない状態が続いている。いずれにしても、週末の米雇用統計の結果を見極めるまでは様子見が正解であろうが、為替相場全般が神経質な展開が予想されるため、当面、79〜80円のレンジ相場で売買を模索するしか妙味はないだろう。