日銀決定会合待ちもサプライズは期待薄?
本日はハリケーン「サンディ」の影響でNY証券取引所とナスダック、並びに債券市場が休場の運びになるため、為替市場は全般的に閑散状態に陥っている。その中、ユーロドルはギリシャ財政再建をめぐる先行き不透明感と共に、スペインが支援要請に踏み切るかが注目されてはいるが、依然として、進捗状況が明らかにされておらず、ユーロの上値の重さに繋がっている。
一方、週末にショイブレ独財務相がギリシャに対し「公的部門・民間部門の債券保有者に損失を求めるのは非現実的」と述べたことやメルケル独首相がギリシャの成長鈍化は考慮した上で、トロイカの報告待ちではあるが、スペイン及びギリシャに関してEUは協調した解決が必要との見解を示している。その他では、米格付け会社フィッチはイタリアのシチリア州の格付けをBBBに引き下げ、見通しはネガティブとするなど、ユーロドルを積極的に買い戻す動きは希薄になっている。
他方、ドル円は、本日の日銀の決定会合を控えて神経質な展開が続いているが、一応、資産買い入れ基金の規模を現在の80兆円から10兆円拡大、そして、ETFを買い入れる規模を拡大する旨が伝わっているが、10兆円程度の追加緩和策は既定路線になっている以上、予想通りであれば、材料出尽くし感から、再度80円前後でのもみ合い相場になる可能性が強まっている。
いずれにしても、ハリケーン後のNY株式市場の動向も含めて、週末の米雇用統計を控えて、総じて動きづらい相場環境には変わりがなく、同時に、市場の薄商いを考慮して、直近のレンジ幅で逆張り待機で臨むことが得策であろう。