ドル円80円・ユーロドル1.3000前後で一服!見極めの時期?
米企業決算発表が相次いでいるが、相対的に業績見通しが予想以上に悪化する中、NYダウ平均株が一時260ドル超急落するなど、全般的に先行き不透明感が強まると共に、為替市場ではリスク回避的な動きが優先されている。
ユーロドルは戻り売りに圧された格好で1.3000割れの展開を強いられており、依然として、リスク回避型の先行相場と化しており、ユーロは上値の重さが再認識されている。ただ、市場にはドル円80円台乗せの円安を踏まえ、総じて、高値警戒感が浮上していた関係上、あくまでも利益確定売りやポジション縮小を考慮した上での調整段階にあり、現時点では加速的なユーロ安や円高相場にはなりにくい相場環境にある。
一方、世界経済減速懸念が巡る中、米格付け会社ムーディーズは、スペインの5州の格付けを1─2段階引き下げを発表、これを受けて、スペイン国債の利回りが再び上昇過程にある中、10月のフランス製造業景況感指数が約2年ぶりの低水準となるなど、欧州経済指標の脆弱性などが問われるなど、依然として、ユーロを積極的に買い上げる状況には至っていない。
他方、ドル円は瞬間的に80円台乗せが実現したことを受けて、下値は限定的ではあるが、反面、80円台では依然として、実需並びに新規売りが大量に控えており、上値も限定的と言わざるを得ない。いずれにしても、リスク回避の動きが不透明なだけに、ある程度の円買いシナリオも取り入れながら、当面、79.50〜80.50のレンジ幅で売買を模索することが得策であろう。