ドル円恐る恐るの下値トライ!77円台半ば割れからのショート自重局面?
昨日はスペインの2013年度予算案に関して、EU側が推奨した条件を上回る格好で改革パッケージが閣議で承認されたほか、経済改革の工程表を明らかにしたことを受けて、相対的にスペイン財政に対する懸念がやや後退する中、ユーロドルは1.29台へ回復しているものの、一抹の不安を残した上昇局面と言わざるを得ない。
スペイン政府は今回の予算案について、歳出を8.9%削減するなど、歳出カットに焦点を当てたことにより、今回の財政計画案はEUの提案を全て反映したと伝えている。また、スペイン政府はEUへの全面支援要請については、欧州委員会と支援条件に関して協議を継続中であるが、レーン欧州委員(経済・通貨問題担当)は、緊縮財政に対する一定の取り組みが明確に見られ、欧州委員会の要請を上回る内容と評価したことがユーロ買いを後押ししている。
一方、市場は概ね、スペインの支援要請に向けて、より期待感を強める中、NYダウが上昇に転じるなど、想定以上に反応している嫌いはある。未だにスペインの支援要請受け入れは、延命措置に過ぎないとの声も少なくなく、ユーロの上昇が一過性になる可能性もあり、再び、ユーロドル1.3000台の上値の重さが意識される可能性は高く、ユーロドル1.29台半ば以上からのロングは自重局面にある。