次なる材料街!ドル円78円前後・ユーロドル1.2900前後で小休止?
全般的にリスク回避の雰囲気が強まる中、円買いの動きが強まっている。米債券市場では、世界経済の減速懸念を背景に米国債買いを誘引しており、10年債券利回りは米連邦準備理事会(FRB)が量的緩和第3弾(QE3)を発表する以前の水準まで低下しており、日米金利差縮小により、ドル円は78円割れへと下値を探る展開ではある。
ただ、円売り介入に対する警戒感から、更に下値トライを出来るかは尚も懐疑的になっており、当面、78円前後の攻防で推移する可能性が高く、ドル円は77.50〜78.50のレンジ幅で逆張り待機が一考であろう。
一方、ユーロドルは、昨日発表されたIFO景況感指数が弱い数字となり、欧州経済への不安感が更に高まる中、市場の注目はスペインが欧州中銀(ECB)に支援要請するかどうかに寄せられている。その中、米格付け会社ムーディーズが今月中にもスペインの格付けの見直し、ジャンク級への格下げも視野に入っているとの憶測から、ユーロ売り・円買いを助長させている。ただ、市場のコンセンサスとしては、同国の格下げ問題を背景にして、スペイン政府が早期にEUに対して、支援要請するのとの見方も台頭するなど、相場自体はユーロ売りとユーロ買いが混在している状況にある。現時点では、ユーロドル1.29前後を挟み、どちらにも動きづらい相場環境であるが、1.2850〜1.3000のレンジ幅で売買を模索するしか妙味はないだろう。