日米欧の金融緩和策一巡!ドル安・ユーロ高・円高の反転時期?
日米欧の追加緩和策が一巡する中、相対的に動きづらい外部環境にある。先週末には、スペインと欧州連合(EU)の当局者が欧州中央銀行(ECB)による国債購入策を発動する計画を協議しているとの観測と共に、スペインが早期に支援要請を行うとの憶測が広がる中、全般的にポジション調整色が強まると中、ユーロは若干値幅を取り戻しつつある。
一方、イタリアとスペインの首脳が域内金融市場の安定化への取り組み継続で合意したこともユーロ買いを助長させている反面、ギリシャと国際債権団の代表は、支援条件となっている包括的な予算削減策をめぐる協議を1週間ほど中断することを改めて表明するなど、ユーロ経済の不透明感は一向に払しょくされていない状況である。仮に、スペインが支援要請を行うにしても、ギリシャと同様に、EU側から厳格な歳出削減条件が組み込まれることは明白であり、同国経済の圧迫要因との見方から、ユーロを積極的に買い上げる材料としては懐疑的である。それ故に、ユーロドル1.300台ではポジション解消売りが随時散見されるなど、依然として、上値の重い展開を強いられている。
他方、シカゴIMM通貨先物市場では、ECBによる債券購入プログラム以来、投機筋のユーロショートの改善が続いている。また、円ロングの解消も進行しているが、反面、有資源国通貨の豪ドルやカナダドルへの資金流入が目立っているものの、相対的に過剰反応している嫌いがあり、ある意味では折り返し地点にあるため、ユーロの戻り売りと共にドル円の買い戻しに妙味が生じている。
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●今週のペットでも判る簡単チャート(事前予測実施中)
作成年月日2012年9月23日
▼ドル円⇔ユーロから見るドル円相場(ユーロドル⇔ユーロ円)平均乖離幅 0.2140 現状乖離幅0.2099→0.2153(A)100÷101.45=0.9857−(B)1÷1.2981=0.7704⇒0.2153。先週の弱めの買いシグナル78.40円から若干下落しているが、今週も引き続き弱めの買いシグナル78.15円が点灯している。中期チャートにおいては、依然として、強めの買いシグナルが点灯しており、78円割れからの押し目買いに妙味が生じている。★売りターゲット(78.50〜79.00)
▼ユーロドル(ユーロ円−ドル円)
平均乖離幅 20.25円 現状乖離幅 24.50→23.30円
先週の強めの売りシグナル1.3125から下落を速めているが、今週も引き続き強めの売りシグナル1.2981が点灯している。中期チャートにおいても、強めの売りシグナルが点灯しており、1.300台からのナンピン売りに妙味が生じている。
★買いターゲット(1.2600〜1.2700)
▼豪ドル(ドル円−豪ドル円)
平均乖離幅 2.75円 現状乖離幅 4.30→3.45円
先週の売りシグナル1.0548から下落に転じており、今週は弱めの売りシグナル1.0441が点灯している。中期チャートにおいては、依然として、強めの売りシグナルが点灯しており、1.050前後からのナンピン売りに妙味が生じている。
★買いターゲット(1.0300〜1.0350)
▼NZドル(ドル円−NZD円)
平均乖離幅 15.25円 現状乖離幅 13.40→13.40円
先週の強めの売りシグナル0.8291から変化はなく、今週も引き続き強めの売りシグナル0.8285が点灯している。中期チャートにおいても強めの売りシグナルが点灯しており、現状レベルからのナンピン売りに妙味が生じている。
★買いターゲット(0.8050〜0.8150)
▼カナダドル(ドル円−カナダ円)
平均乖離幅 0.25円 現状乖離幅 −2.35→−1.85円
先週の強めの買いシグナル0.9709から若干上昇しているが、今週も引き続き強めの買いシグナル0.9769が点灯している。中期チャートにおいても、強めの買いシグナルが点灯しており、現状レベルからの押し目買いに妙味が生じている。
★売りターゲット(0.9900〜1.0000)
▼ポンドドル(ポンド円−ドル円)
平均乖離幅 45.75円 現状乖離幅 48.80→48.70円
先週の強めの売りシグナル1.6224から変化はなく、今週も引き続き強めの売りシグナル1.6232が点灯している。中期チャートにおいても強めの売りシグナルが点灯しており、現状レベルからのナンピン売りに妙味が生じている。
★買いターゲット(1.5850〜1.5950)
▼ドルスイス(ドル円−スイス円)
平均乖離幅 −3.25円 現状乖離幅 −6.15→−5.60円
先週の強めの買いシグナル0.9273から上昇しているが、今週も引き続き強めの買いシグナル0.9331が点灯している。中期チャートにおいても、強めの買いシグナルが点灯しており、0.93前後からの押し目買いに妙味が生じている。
★売りターゲット(0.9500〜0.9600)
▼オセアニア通貨裁定取引
平均乖離幅 18.00円 現状乖離幅 17.70→16.85円
乖離幅が縮小しており、今週は、短期チャート上では、豪ドル買い・NZドル売りが点灯している。過去の週間ごとの乖離幅経緯は以下の通り。18.75→19.05→18.75→18.75→17.75→19.10→18.75→18.65→18.50→18.65→18.95→19.00→20.00→19.45→19.50→18.90→17.95→17.25→18.00→17.75→17.50→18.00→17.75→17.60→17.60→17.35→17.35→17.85→17.80→18.00→18.70→18.75→18.70→19.05→18.70→18.10→18.00→17.70→17.70→16.85円★ターゲット(18.00〜18.50円)
▲単純加算方式 ユーロ円+ドル円
2007年度平均279円、2008度平均255円。2009年度平均224円、2010年度平均222.70円、2011年度上半期平均は196.75円、2011年下半期は185円。2012年度1月平均175.95円、2月平均182.95円、3月平均191.30円、4月平均189.40円、5月平均181.70円、6月平均179.35円。7月平均177.20円、8月第1週175.75円、第2週174.75円、第3週177.60円、第4週は177.15円、9月第1週は176.85円、第2週は176.85円、第3週は181.30円、そして、今週はユーロ円101.45+78.15=179.60円へと円高圏内に傾斜している。(目安*180円以下は円売り局面⇔190円以上は円買い局面)
●欧州3大通貨比較
▼ユーロポンド ユーロ円―ポンド円
平均乖離 25.00円 現状乖離幅 24.30→25.40円
先週の弱い売りシグナル0.8090から下落に転じており、今週はポジション解消買いを伴い、弱めの買いシグナル0.7998が点灯している。中期チャートにおいては引き続き買いシグナルが点灯しており、0.7950前後からの押し目買いに妙味が生じている。★売りターゲット(0.8050〜0.8100)
▼ユーロスイス ユーロ円―スイス円
平均乖離 17.00円 現状乖離幅 18.35→17.70円
先週の弱めの売りシグナル1.2170から下落に転じており、今週は弱い売りシグナル1.2113が点灯している。中期チャートにおいては、依然として、様子見が点灯しており、1.22前後からのナンピン売りに妙味が生じている。
★買いターゲット(1.2050)
▼ポンドスイス ポンド円―スイス円
平均乖離 42.00円 現状乖離幅 42.65→43.10円
先週の買いシグナル1.5044から上昇に転じており、今週はポジション解消売りを伴い、弱めの売りシグナル1.5146が点灯している。中期チャートおいては、依然として、売りシグナルが点灯しており、1.5000〜1.5300のレンジ相場を形成している。★買いターゲット(1.5050〜1.5100)
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本ペットチャートは3〜5段階の少な目からの分散投資をお勧めします。尚、最終的な投資判断は投資家ご自身の責任で行なうようお願いします。
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