ユーロドル1.26前後で右往左往!1.2500〜1.2650レンジで注視?
本日のECB理事会を控えて、市場は警戒感を強める中、様々な憶測が飛び交っている。現時点では、ドラギECB中銀総裁が無制限かつ不胎化の債券購入との報道が伝わったことが好感される恰好でユーロを再び買い戻す動きが優先されている。ECBは新債券購入プログラムで、優先債権者待遇を放棄する用意、本日の理事会では具体的な金利や利回りの目標は言及せず、ECBは今月の利下げは協議しない見通しが報じられている。ただ、メルケル独首相は、ECBによる一時的な短期国債の購入には賛成を示したものの、無制限の購入には反対の立場を示していると伝えられている。
ユーロドルは一時1.25割れ目前から1.26台前半まで上昇するなど、相場自体はストップロスを巻き込みこみ混迷を極めているが、ECB理事会が終了するまでは下値は限定的であろうが、反面、1.26台以上ではポジション解消売りやファンド勢などの売りが観測されるなど伸び悩んでいる状況にある。
一方、本日のECB理事会が期待通りの内容で実施されたとしても、残存期間3年までの短期国債などでは不十分との見方も少なくなく、材料出尽くし感による反動売りに警戒が必要であり、更にユーロを買い上げる難しさがあるため、引き続き上昇局面での戻り売りを優先する方が無難であろう。また、今回の理事会では、利下げは協議しないと報じられているが、ECBの政策金利には利下げ余地が残されているだけに、追加的金融緩和措置に触れる可能性もある。また、チャート的には、1.26台が最高値圏内に位置しているため、当面、ユーロの急落に備えたシナリオは一考すべきであろう。とは言え、世界的に景気減速懸念が強まる中、米8月ISM製造業景況指数が49.6と製造業活動の拡大と縮小の境目を示すとされる50を3カ月連続で下回っており、来週にもFRBがQE3などの追加緩和策を打ち出す公算も考慮しなければならず、一方的にドルを買い戻す相場環境にはないため、直近のレンジ幅で逆張り志向で臨むことが得策であろう。