ユーロ材料出尽くし感で上値重し!戻り売り優先の展開?
明日のECB理事会への期待感から、スペインやイタリア債利回りは低下傾向を示しており、欧州債券相場はやや落ち着きを取り戻している。ただ、ユーロドル1.26台では材料出尽くし感からポジション調整売りが優先されており、上値の重い展開を強いられている。
一方、ドラギECB総裁が年限3年程度までの国債を購入することに問題はないとの見解を示しているが、一部では、欧州中央銀行(ECB)の政策ではユーロ圏の債務危機封じ込めには不十分との見方もある中、市場は急ピッチのユーロ買いに半信半疑になっているため、必然的に戻り売り優先の地合いに陥っている。
他方、昨日発表されたISM米製造業景況指数は49.6と、前月の49.8から低下し、2009年7月以来の低水準となり、米追加金融緩和への期待感も増しているが、市場は7日に発表される8月米雇用統計に注目しており、相場を大きく動意づける状況には至っていないが、非農業部門雇用者数は12万5000人増が予想されているが、先のバーナンキFRB議長が指摘しているように、米雇用情勢の大幅な改善は見込まれないだけに、瞬間的なドル売りには注視して臨む必要がある。とは言え、とりあえずは、明日のECB理事会待ちの状況には変わりがないが、当面、ユーロドルは1.2450〜1.2600、ドル円は78〜79円のレンジ幅で対応することが無難であろう。