ドル円・ユーロ共に視界不良!探り合いの展開?
先週は期待されたドイツ・ギリシャの首脳会談では特に進展は見られない中、ECBが次回理事会で国債購入再開は決定しないとの観測が浮上した関係上、ユーロは利益確定売りに圧された格好で軟調に推移している。ただ、ECBが債券購入プログラムで利回りのバンド目標の設定を検討と報じられていることもあり、ユーロドルは1.25台をキープして引けている。
一方、米国では、先に公表されたFOMC議事録で、多くのFOMC委員が「今後入手できる情報が大幅かつ持続可能な景気回復ペースの加速を示さない限り、追加の金融緩和はかなり早期に正当化される公算が高い」と判断していることが明らかにはなっているが、今後の米景気動向や欧州財政危機問題が明確にならない限りは、QE3は次期尚早との声も少なくなく、一喜一憂される展開が待ち受けている。
他方、今週は本日の8月独IFO業況指数や明日の第2四半期スペインGDPなども含めて、8月米消費者信頼感指数、米新規失業保険申請件数などの指標発表が予定されているが、週末にかけては、バーナンキFRB議長の講演やドラギECB総裁講演が控えているため、米追加金融緩和(QE3)やECBによる支援策に向けて、具体案が浮上する可能性があるため、市場のコンセンサスとしても、欧米市場の好悪材料に挟まれ、積極的にどちらにもポジションを傾けにくい状態が予想される。