ECBの債券購入計画待ち!ユーロドル1.24台では戻り売り優先?
欧州中央銀行(ECB)が重債務国の国債購入期待から、スペインとイタリアの国債利回りが低下傾向を示したことから、ユーロドルは底堅い展開を見せているが、昨日発表されたドイツの鉱工業生産の落ち込みが予想を超えたことにより、中核国であるドイツの協力体制が弱まるとの観測も浮上する中、ユーロは利益確定売りと共に戻り売りが優先されており、相対的に1.24台の上値の重さが指摘されている。また、先にユーログループのユンケル議長がギリシャのユーロ圏離脱は対応可能だが好ましくないとの認識を示したことや、スペインとイタリアの格付けが引き下げられたことを背景に欧州ソブリン債危機をめぐる不安が再燃しつつあることも、ユーロの圧迫要因になりつつある。
一方、FOMCやECB、米雇用統計など重要イベントを通過したことで、市場は全般的に全体的に次の材料待ちの感は否めないが、本邦のお盆シーズンを控える中、市場参加者も減少傾向にあり、ECBの国債購入案に対する何らかの措置が講じられるまでは様子見モードが強まる可能性は否定できず、主要通貨は直近のレンジ幅で一進一退の展開が予想される。他方、本邦では野田首相と谷垣自民総裁の党首会談が終了し、早期の衆議院解散を前提に一体改革関連法案は明日にでも成立させる見込みであるが、円相場への影響は限定的になっている。