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鈴木郁雄の実践・為替ストラテジー

桜満開が待てない円高局面?ブレーキが必要!  

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1週間ごとの様変わりで、ペットでも判る簡単チャートのアップデートが間に合いません。ご興味のある方に途中経過をご案内いたします。





通貨別     3月12日(日)推奨    現在値11:20      目標値
ドル円      119.00 売り       117.60        売り継続中
ユーロドル   1.1911 買い       1.2020         1.2050 売り
豪ドル       0.7319 買い      0.7388         0.7440 売り
ポンド      1.7273 買い        1.7463売り     様子見へ
カナダドル    1.1598 売り       1.1563買い     様子見へ
スイスフラン  1.3171 売り       1.3025         1.3000 買い

●昨日の米第4半期の経常収支が四半期ベースでは過去最大の2,249億ドルの赤字を計上したこと自体には、ある程度予想されたことでもあり、マーケットの反応は鈍かったが、追い討ちを掛けるように、米有力調査会社がFRBの金融政策に触れ、3月の利上げが実施されても、5月の利上げには否定的な見解を表明したことが、米ドルの急落に繋がった模様である。反面、ドル円が117円台に留まったことが、米ドルの底堅さとも言えるが、上値に対する高値警戒が増していることは否めず、金利上昇に頼らざるを得ない米ドルの実体が鮮明になる恐れもある。仮に後2回の利上げが実施されたとしても、その後の反動警戒と共に、利下げ論まで早まる状況では、米経済の不透明さを払拭できない状態が継続することになる。そして、双子の赤字削減に前向きとは言われながらも、一向に削減努力もなく、垂れ流しのように膨張する米貿易赤字を削減するには、米ドル安の引き金を視野に入れても、なんら不思議ではない状況でもあり、米ドルの急落を想定しながらの戦略を取らざるを得ない相場と言えるだろう。

しかしながら、ドル円の反落は見たものの、依然として、金利面での魅力は捨て難い環境もあるため、現段階での急落も限定的とも言える。特に高金利のオセアニア通貨やポンドなどの金利上昇期待がなく、またNZドルのような急落を不安視する動きも増しており、米ドル依存の状況には変わりがなく、当面はドル円117円台を割らない限りは、再び118円前後の攻防になると思われる。現状ではストップロスの調整局面でもあり、利益確定とポジション調整が一巡すれば、もう一段の米ドル売りも考慮して、117円台前半の買いを推奨する。売りはあくまでも118円台でなければ、妙味が薄い。
▲ユーロドルの上昇にも不安要素はあるが、米ドルの買い意欲が減退すれば、次第に避難通貨としてのユーロドルに注目されるが、上昇も限られているのが現状でもあり、1.200割れの買いを勧めるが、上値には利益確定の売りも散見され、1.20台半ばの売りを推奨する。1.1950~1.2050のレンジでの攻防と判断して、50ポイント刻みの売買に徹することが賢明であろう。

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プロフィール

鈴木郁雄

Ikuo Suzuki

ケンティッシュジャパン代表

オーバーシーズユニオン銀行入行後、フランスの3大銀行のひとつであるソシエテジェネル銀行東京支店に勤務、外国資金本部長として20年間のディーリング経験を持ち、為替のみならず今話題のデリバティブ業務を日本に導入し、ディーリング部門を統括し、多大な成果を挙げる。01年10月為替投資顧問会社ケンティッシュ ジャパンを設立、今現在も邦銀大手ならびにロンドン・ニューヨークなどの外銀ディーラーとの親密な情報交換し、投資家心理を加えた独自の分析には定評がある。

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