警戒している時には大した動きにならないもの
欧州危機の行方、さらには世界経済を左右すると言われたギリシャ再選挙は、無事に終了しました。財政緊縮策支持派の新民主主義党(ND)と全ギリシャ社会主義運動 (PASOK)が第1党と第3党になり、合わせて過半数の議席を獲得しました。欧州連合(EU)との合意を基に債務危機の克服を目指す緊縮派政党が政権を樹立 する見通しとなったことで、ギリシャのユーロ離脱はひとまず回避された格好です。
ところで、先週末の時点では、市場参加者の中で、今回のギリシャ再選挙を不安視する向きも多く、事前にポジションを控えめに抑えておこうという気運も広く見られました。また、各FX会社についても、顧客向けに慎重に対処するようにとの助言メッセージを多く発信していたようです。
その意味では、全般的に見て、市場が充分に事前準備をしていたとも言えそうです。そして、往々にして、このような時は、大した動きにならないものです。昔からそうですが、市場が突発的に大きく動く時というのは、「事前準備」が出来てない時であり、不意打ちを食らう時と言えましょう。
さて、今後については、まだまだ予断を許さないというのが実際のところです。確かに、NDのアントニス・サマラス党首は支持者を前に、「ギリシャ国民はユーロ圏にとどまることを選択した。我々は(EUなどとの間で) 署名(した合意)と義務を尊重する」と勝利宣言し、緊縮策実行など国際社会との合意を尊重する意向を強調しました。しかしながら、サマラス党首は、緊縮策の緩和を求め EUなどに修正協議を求めていく方針です。
その修正協議如何によっては、今後の事態に不確定要素が生まれてくる可能性は充分にあります。まだまだ、ギリシャ、そして、スペイン、イタリア等々の欧州債務問題は、市場の最大の関心事の1つとして継続注視されそうです。
ところで、私達トレードを行う人間にとっては、あまり一喜一憂することなく、目の前の相場を直視し、淡々と付き合っていくのみです。いつものことですが、相場のことは相場に聞くしかないわけで、相場と正しく付き合う方法さえ知っていれば、相場が急変する際も、変化や流れについていくことが出来るからです。
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