直近のドル円相場考察
ドル円はしっかりとした動きをしています。貿易収支が大幅赤字への変化したこと、日銀が追加金融緩和に踏み切ったこと、ギリシャ債務問題が一旦は峠を越えたことなどが背景の「材料」とはなっています。
しかしながら、やはり、一番大きな要因は、78円処に位置していたレジスタンスをブレイクしてきたことだと考えます。昨年11月頃から1月に掛けての約3カ月間、ドル円相場の上値を抑えてきた価格水準は78円前半レベルでした。
そして、世の中で「円高懸念」に加え「円高期待」が広まる中、投機筋のみならず、実需筋も含めた円高方向へのポジションが積み上がり、世界レベルで円買いポジションが膨れ上がっていたわけです。そんな中、オプション市場も含めた円買いポジションの巻き戻しが入ったのは、相場水準が78円前半を上抜けたのが「きっかけ」でした。
結局、「相場観」で市場に積み上がっていたポジションが、大きく巻き戻される格好となったと言えましょう。いつもそうですが、相場が大きく動く時は、ロスカットが大量に発動される時です。とりわけ、狭いレンジに相場が収まっている間に、市場にはポジションが延々と積み上がっていきます。それらが、あるレベルをブレイクすることで、「あぶり出し」を受けることになるわけです。
さて、そうは言っても、現在のドル円の上昇の動きに「一服感」があるとも分析出来そうです。それは時間リズムです。ここでは詳細に触れませんが、一旦は時間のリズムからドル反落を迎えやすくなっています。尚、長期的な時間のリズムは、どうもドル大底を見た格好と分析出来そうです。つまりは、長期円安トレンドに転換する途上において、目先はドル一旦調整局面からの反落が近い、というイメージを持っています。
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