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マーフィーの日々是好日

ユーロドル実践相場分析

以下は、本日発行しました「無料メルマガ」からの抜粋です。ユーロドル相場に関しての私の相場分析手法をお伝えしていますので、どうぞ、ご参考にされて下さい。


■先週も、市場はユーロに振り回される展開となりました。すなわち、ギリシャ問題に絡むもろもろのニュースが外国為替市場のみならず、株式市場、商品市場に影響を与えました。

週央に欧州連合(EU)統計局が2009年のギリシャの財政赤字の対国内総生産(GDP)比率を上方修正したほか、ムーディーズがギリシャのソブリン格付けを1ノッチ引き下げ「A3」としたことがユーロ売りに拍車を掛けました。

しかし、その後、ギリシャが欧州連合(EU)と国際通貨基金(IMF)へ向けて緊急融資要請したことを好感し、リスク選好度が増大したことが、ユーロ買い、ドル売り、円売りにつながりました。株価も上昇、ダウとS&P500は1年7カ月ぶりの高値で引けました。

為替市場では、特にユーロドルが激しい動きをしました。22日((木曜日)の海外市場では、一旦ユーロ売りの動き収まったと思われたものの、23日(金曜日)のシドニー市場にて、ユーロ売りが再燃、1.3260割れの大量のストップロスオーダーが執行されたことで、東京市場9時オープン前に1.3200近辺にまで下げました。

そして、東京市場、午前9時時点でのユーロドルの始り値は1.3222となり、前日のNY市場の安値との間にギャップが生まれる格好でスタートしたのです。しかしながら、その後、午後4時を過ぎて相場が反転上昇に向かったわけです。

この辺りの、欧州市場の動き、そして、ニューヨーク市場で動きについては、どこでも読めると思いますので、この場でご説明する必要もないと思いますので、省かせて頂きます。


■ところで、東京時間夕刻(午後4時以降)に見られた一連の動きですが、ニュース面からの要因としては、ギリシャが、欧州連合(EU)と国際通貨基金(IMF)に支援要請したこと、さらに、支援協議が近くまとまるとの観測が広がったということが挙げられます。

今回は、それでは実際にマーケットの中で私たちがどのように行動すべきなのかについて、あくまで実践的なお話をしてみたいと思います。

具体的にユーロドル相場を例にとって、午後4時以降の動き、つまり、ユーロ反転上昇の動きに乗るに際して、皆様は相場動向をどのように判断し、どのように自分のポジションを造成なり調整なりして管理されるでしょうか?

対処方法は、皆様のトレードスタイルに依って変化してくると思われます。つまり、いちいちニュースをチェックした上で、相場にどのようなポジションで入るべきかどうか判断されるタイプの方。

ニュースはチェックしないけれどもチャートを見ていて何となく上昇しそうだから買ってみようとする方、もしくは、ユーロ上値が重いと見て、せっかくユーロが上昇したので、戻り売りしてみようとする方。

前者のタイプの方は、徹底的にニュースや経済指標などを追いかける人でありましょうし、後者のタイプの方は、市場の動きを雰囲気から掴み取ろうとするか、何となくレベル感でエントリーされる人だろうと思います。

中には、ニュースや経済指標を追いかけつつ、市場の価格推移を見て、ご自分のレベル感も交えながら、総合的に判断して、自己流でトレードされる方もいらっしゃるかもしれません。

いずれの場合でも、結果が伴っていれば良いのですが、果たして、どこまで良好な成績を残せている方がいるのかどうか、はなはだ疑問があるというのが、私の感想です。


■FX(外国為替証拠金取引)は、一見簡単そうに見えます。

僅かな自己資金があれば、レバレッジを掛けて大きな金額の取引が可能であり、短期間に大きな収益を生む可能性のある「金融商品」であることは事実です。

ただ、現実は、残念ながら、多くの個人投資家の皆様が御苦労されているようです。マスコミ等による過大広告のせいで、あたかも誰でも簡単に収益を得ることが出来ると「妄想」を植え付けられ、実際には大事な自己資金を減らしておられる個人投資家が多いのが実情のようです。

経済ニュース等を追いかけるという、一見、知的好奇心を満足させてくれる面があることに加え、取引自体はごく簡単なものであることも、結果としては災いしてしまっているケースも多いようです。

専業トレーダーとして、1日中パソコンの前に座って、チャートと睨めって出来る人は少ないでしょうし、たとえ、それが出来たとしても、時間と労力と資金を浪費するだけとなっているようでは、実にもったいないことだと思います。

何はともあれ、私がお伝えしたいことは、あれこれ経済ニュース等を追いかけることの意味は決して否定しないけれども、それは、余裕がある場合に付随的に行う方がベターだということです。

つまり、まずは、「相場の現在性」を知ること、すなわち、「今現在の相場に集中すること」です。

どういうことかと言うと、今現在の相場が買い優勢なのか、売り優勢なのかを知ること、さらに、その優勢の度合いはどれくらいなのかということを、「根拠ある判断基準」を持っていることが大事だということです。

何となく、相場の動きから雰囲気を掴んでエントリーしている個人投資家がどれほど多いのか、正直心配です。

一般に「スキャルピング」という、数ポイントだけを狙いにいくトレードに際しては、あれこれ申し上げることはないのですが、それとて、信頼出来る、客観的な相場判断基準を持ち合わせていないと良好なトレード結果を残すことは至難であると思います。

ましてや、スイングトレード(宵越し、数日間に及ぶトレード)、ポジショントレード(数日以上に及ぶトレー)となると、しっかりとした売買の判断基準を持っていないと、結果は悲惨なものになると察する次第です。


■それでは、ここで1つだけ、客観的な相場判断基準の具体例をご紹介致します。

60分足ローソク足をベースとしたスーパーボリンジャーを用いて、週末金曜日のユーロドル相場の動きの判断方法を解説します。この方法は、極めて実践的であり、どこで買ってどこで売るという、実際の相場での売買をどう行うべきかを教えてくれるものです。

以下、私が毎日1回だけ相場解説をしているブログをご覧ください。

「マーフィーの最強FX投資法を伝授」

こちらに添付したのは、ユーロドル相場の60分足スーパーボリンジャーです。このチャートは、非常に分りやすく「どこで買って、どこで売って」という指針を与えてくれる便利な手段となります。それでは、以下、簡単にご説明致しましょう。

赤色矢印は、売りのタイミングを教えてくれています。つまり、(1)実勢ローソク足終値がマイナス1シグマライン(緑色ライン)を下回って引けたこと、(2)スーパーボリンジャーのバンド幅が拡大してきていること、(3)遅行スパン(紫色ライン)が陰転していること、が確認されることから、売りのタイミングであると「決定」されるわけです。

この赤色矢印は、22日(木曜日)の午後7時ちょうど時点のこと(ローソク足は22日午後6時台のもの)でした。

尚、遅行スパンが陰転したということは、赤色矢印で示されるローソク足の終値を21単位過去に戻した価格ポイントが、緑色の矢印が示す遅行スパンの位置によって確認出来ます。

すなわち、緑色の矢印が示す遅行スパンは、実態ローソク足(遅行スパンと同一時間に位置するローソク足)の下方向に位置していることが確認出来ます。

このように、遅行スパンが陰転するタイミングというのは、相場の基調トレンド方向を示す上で非常に重要です。いずれにしても、この赤色矢印の時点でユーロ売りのシグナルが点灯したわけです。

その後の推移を見ると、重要なことが分ります。それは、60分足終値がマイナス1シグマライン(緑色ライン)を下回り続けていることです。とにかく、終値で判断することが大事です。

その後、青色矢印を迎えました。23日(金曜日)午後5時時点のことでした。ローソク足は午後4時台ですから、その終値が確定したのは、午後5時であったわけです。

23日午後5時時点で、実勢ローソク足終値がマイナス1シグマライン(緑色ライン)を上回って引けたことが見てとれます。

この時点で、ユーロ下落トレンドは終了したわけです。そして、ユーロ反転、上昇の地合いに変化したのです。しかも、赤色矢印の時点から青色矢印までの間、ローソク足終値は一度もマイナス1シグマラインを上回って引けていないことが分ります。そして、その間のローソク足の本数は、22本に及んだのです。

それだけに、青色矢印の時点でユーロ買いシグナルが点灯した時は、相場の地合いがはっきりと変化したことが分かったわけです。通常、スーパーボリンジャーの利用法の中では、この青色矢印の時点では、ショートポジションの手仕舞いという判断をします。

そして、ショートの手仕舞いに加えて、「打診買い」のタイミングであることをおしえてくれます。「打診買い」ですから、本格上昇トレンド入りしたわけでなく、あくまで、戻り、調整局面に入ったとの判断をします。

下落トレンドが続いてきたのが一旦は終了し、調整を迎えたことで、マイナス2シグマラインにまで達していた相場が、今度は、プラス2シグマラインを目指して上昇する可能性が高まったと判断するわけです。

ただ、何度も繰り返す通り、本格上昇ではなく、調整の上昇という判断となります。途中、上昇の目安がセンターラインまでなのか、プラス1シグマラインまでなのか、さらにはプラス2シグマラインまでなのかは、総合的に判断する必要があります。

さて、このようにして反転、上昇したユーロドル相場ですが、円枠Aにて示される局面を迎えました。プラス2シグマライン(赤色ライン)に達した相場が、プラス1シグマライン(緑色ライン)を挟んで往来するわけです。

注目すべきは、円枠B内で示される遅行スパンの動きです。遅行スパンは実態ローソク足にぶつかりながら、しばらく絡む動きを続けました。

通常の相場であれば、この実態ローソク足を一気に上抜けすることはあまりないです。つまり、実態ローソク足が遅行スパンの上昇を阻もうとするわけです。しかしながら、その後、実態ローソク足を上放れていきます。つまり、陽転したわけです。

実際、円枠A内で示される通り、実勢レベルローソク足は、プラス1シグマラインを上回って引け、スーパーボリンジャーのバンド幅は拡大に向かい始めたのです。そして、典型的な上昇トレンド入りの条件が満たされる格好で、ユーロは上昇し始めたというわけです。

以上、要点だけを簡単にご説明致しました。他の通貨ペアも含めた、この辺りの詳しい解説等は、毎日、私の有料掲示板をお読み頂ければ幸いです。

私がお伝えしたいことは、相場関連のニュースや経済指標を追いかけるのはあくまで付随的なものにされて、肝心の相場の動きを捉えることに終始される方が、よほど実践的だということです。私たちが相場に参加する目的はあくまで収益を上げることだと思います。

経済ニュースを追うことで知的好奇心を満たす為であれば、別に、大事な自己資金をつぎ込む必要はないと思います。私は、せっかく皆様の大事なお金や時間をFXに注がれるのであれば、ぜひとも有効的な利用をして頂きたいと思っています。

ぜひ、「スパンモデル」「スーパーボリンジャー」を思い存分ご利用されて、皆様の収益拡大に役立てて頂ければこの上なく幸せです。


■「ツイッタ―」で、毎日、少しずつ、マーケットについてつぶやいています。

アカウント名は murphyFX です。

たまにのぞいて頂くと幸いです。ここぞと言う時につぶやければ最高ですが・・。


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プロフィール

柾木利彦(マーフィー)

Toshihiko Masaki

インテリジェンス・テクノロジーズ代表

1980年、大阪外国語大学(現・大阪大学外国語学部)を卒業後、三和銀行(現三菱東京UFJ銀行)に入行。
ニューヨーク支店、東京本部の ドル円チーフディーラーを経て、1992年米銀大手の『シティバンク』や欧州系大手の『オランダ銀行』東京支店などで外国為替部長として外銀最大級のトレーディングチームを率いて活躍、現在に到る。その間、「東京市場委員会」での副議長や「東京フォレックスクラブ」委員などを歴任。卓越した市場関連知識でもって、テレビ、ラジオ、新聞などで数多くの情報発信を行い、東京外国為替市場の発展に貢献。自身、過去24年に及ぶトレード経験に基づき、独自のチャート分析 (「スパンモデル」「スーパーボリンジャー」等)を確立。
個人投資家に向けて最強の投資法を伝授することをライフワークとして、現在も精力的に取り組んでいる。

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