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マーフィーの日々是好日

「アクティベート時間分析」について

以下は、先ほど発行しました「無料メルマガ」からの抜粋です。「アクティベート時間分析」について触れていますので、こちらにも掲載致します。どうぞ、ご参考になれば幸いです。


■今週も、皆様お疲れ様でした。まずは、今週の外国為替相場を概観してみたいと思います。

ドル円相場は、8月11日に84.72円を付け、今年の安値こそ更新したものの、大幅続落には結び付かず、すぐさま反転・上昇し、概ね小動きに終始しました。84.72円という価格は、1995年7月以来という、実に15年振りの円高水準であったわけで、確かにマスコミは騒いでいた様子ですが、市場参加者にとっては、さほどの動きではありませんでした。

現在までのところ、今年のドル円相場の高値は5月4日に付けた94.99円であり、その水準からしても、たかだか10円程度円高方向に振れているに過ぎません。現時点での今年の高値と安値の差がたかだか1000ポイント程度だということです。

結局のところ、年初のスタートレベルが92.75円であり、高値94.99円、安値84.72円となっているわけです。丸7か月要して、この程度のレンジ(値幅)ですから、やはり、1日1日の中の動きを大切にして、目の前の相場と仲良く付き合うようにしないと、なかなか収益を積み上げるのは難しいというのが外国為替相場だということが改めて分かります。

さて、今週については、このように、マスコミが騒いでいたドル円相場よりも大きな動きとなったのが、ユーロドルやポンドドル等の、俗に言うドルストレートの通貨ペアでした。ユーロドル相場は、8月6日に高値1.3334を付けた後、今週に入って急反落しました。結局、週末金曜日に安値1.2750を付けたわけですが、その間の値幅は、584ポイントに及びました。

ポンドドルについても、ほぼ同様の動きであり、8月6日に高値1.5997を付けた後、今週に入って急反落、8月12日に安値1.5560を付けましたが、その間の値幅は、ユーロドルほどではなかったものの、437ポイントに及びました。

このように、ユーロドル、ポンドドル共に、ドル円相場よりも遙かに大きな動きをしたことが分かります。当たり前のことですが、FXにて収益を上げる為には、このように「動いている相場」を相手にする必要があります。

考えてみれば当然のことなのですが、相場はこちらの都合で動いてくれません。いくら円高だと声高に叫んでみたところで、円高に振れる度合いはあくまで相場が決めるものです。つまり、相場は相場の都合で動いているわけです。

要するに、こちらの相場観などお構いなしです。ですから、いくら偉そうな理屈のついた相場観を持って相場の臨んだところで、こちらの希望通りに動いてくれるものではないのが相場です。

むしろ、大衆心理の逆方向にばかり動く傾向があるのが相場だと言っても過言ではなく、英語で「コントラリーオピニオン」が価値あると言われる所以でもあります。と言うわけで、私達は、相場と対峙する時、相場に対してあれこれ相場観を持つことよりも、結局のところは、トレンド性が高く、且つ、大きな値幅を伴って動いている相場を見つけ、友達として付き合うことが肝要だということが分かります。

上記が、私が「相場観」よりも遙かに大事なものは「トレード技術」であると繰り返し申し上げている背景です。


■さて、トレンド性が高く、且つ、大きな値幅を伴って動いている相場と付き合うことが大事と書きましたが、もちろん、事前にそうなると思ってポジションを造成するわけではありません。当たり前のことですが、この点をしっかりと認識することが大事です。いわゆる「相場予想」なるものは、相場に入っていく中ではご法度です。結果として明確なトレンドで、大きな値幅を伴った相場であったかどうかは、所詮は、後になって分かるものです。

終わった相場に対しては、後講釈でもって、いかようにでも解説、形容することは可能ですが、そんなことはポジションを持ってトレードをする私たちにとって、ほとんど意味はありません。重要なことは、トレンド発生のサインが出たからエントリーする、そして、そのトレンドが継続していると判断出来るかぎり、そのポジションをキープする、さらに、トレンドの終了のサインが出現すればポジションを手仕舞うことです。

この、広い意味での「ポジション操作」を繰り返すことが相場の波に乗るためのコツであり、その結果として、「利大損小」という収益パターンがもたらされることになるわけです。ですから、利食いも損切りも「ポジション調整」の中の1つの操作に過ぎません。利食いは良いもの、損切りは悪いものという二元論的発想こそは排除されるべきものです。

要するに、トレードで成功する為には、どこで仕掛け、どこで手仕舞うかという「入口と出口」の判断に熟達していなければならないわけです。そして、とどのつまり、この「入口と出口」を判断する具体的方法が「トレード技術」なのです。正しい「トレード技術」を持って、目の前の相場と真正面から向き合って、「今この瞬間」の相場の流れに乗ることが出来るということです。


■ところで、私は、この「入口と出口」についての判断を「スパンモデル」及び「スーパーボリンジャー」を用いて行いますが、もう1つ、相場の全体観を把握する上で、「アクティベート時間分析」なるものを用います。

「相場は時間で動いている」という考えがベースにあるものですが、これは単なるテクニカル手法ということではなく、相場の世界の真理に基づいた、相場判断技術です。基本的には、タイムサイクル理論をベースとした手法ですが、時間分析の主軸は、「基本数値」と「対等時間」があります。

「基本数値」というのは、9、17、21、26、33、37、42、52などの数値です。それぞれ、日足、週足、月足などをベースとしてカウントします。尚、スタート時点のローソク足から終了時点のローソク足までをカウントする「両端入れ」を用いて計算します。直近の高値や安値が現れた時点のローソク足を起点にカウントし、「基本数値」が経過した時点で、相場の「変化時間帯」ととらえます。私は、毎日のレポートの中では「時間の節目」という表現をしています。尚、「変化時間帯」とは、相場トレンドの加速、もしくは転換です。変化しなければそのまま延長となります。

「対等時間」は、例えば、相場が上昇すれば、その後、下落に転じた場合、上昇に要したのと同じ時間のタイミングで相場が「変化」しやすいという「法則」に基づいて分析を行う方法です。具体的に言うと、相場が10日間上昇して、下落に転じると、高値から10日後に相場が「変化」する可能性が高いということです。この「変化」には、トレンドの加速と転換、さらには延長が含まれますが、「転換」の確率が高いことが特徴です。

また、「タイムサイクル」という分析手法もあります。これは、高値・高値、高値・安値、安値・高値、安値・安値と言った、相場の波動を追っていく中で、ある決まった時間リズムが存在していることを見出すことが出来る局面があります。この場合、この「タイムサイクル」が今後も継続する可能性が高いと判断することで、次なる相場の変化のタイミングを探るという方法です。この「タイムサイクル」は「対等時間」の繰り返しという見方をすることも出来ます。

また、サイクルには、より大きな時間サイクルの中に、より小さな時間サイクルが存在します。例えば、27日サイクルの中に、9日サイクルを3つ含むケースなどです。もっとも、私は、より大きな時間サイクルを見出す変わりに、日足、週足、月足と言う風に、時間軸を大きなものに変更させることで、より大きな時間での波動を見つけることを主眼としています。

ところで、ご参考の為に、具体例として、ドル円相場では、今年に入って以降、22日タイムサイクルや12日タイムサイクルの存在が見受けられます。直近でも、高値88.12円を付けた7月28日から安値84.72円を付けた8月11日まで11日でした。12日と1日違いではありますが、誤差の範囲と見なせます。尚、ご参考までに、ドル円相場においては、9日、9週、9ヵ月というのが重要な時間枠となります。

先週のドル円相場の動きに関して、市場では、政府や金融当局による市場介入云々がドル円相場をサポートしたと言われていますが、先ほど見たような時間のリズムの中において、介入絡みの報道があったことが大事なポイントです。つまり、まずは、相場の流れが一旦、サポートされるタイミングにおいて、たまたま流れた「買い要因」が効果を持ったと理解するのが正しいと考えます。

ところで、先ほどの例でも見たように、これら「基本数値」「対等時間」「タイムサイクル」などを用いて時間をカウントする中で、誤差が生じる場合があります。サイクル分析とアストロロジーで著名なレイモンド・メリマン氏は、この誤差のことを「オーブ」(許容範囲)と呼んでいます。

要するに、相場のサイクルは、数学や物理の世界で見られるような規則正しい「法則性」を有するものではなく、誤差、歪みを持っているものだということを観念して認める必要があります。従って、大事なことは、実際の相場を相手にトレードするに当たっては、「スパンモデル」「スーパーボリンジャー」を用いて、エントリー、手仕舞いのタイミング、すなわち、「入口と出口」を判断する技術を身につけておくことです。

とりわけ、日中のマーケットにおいてことさら重要な時間軸は60分足です。60分足ベースの「スパンモデル」や「スーパーボリンジャー」を、私のブログなどでご紹介している理由でもあります。考えてみると、一般的には、市場心理というものに従うと、どうしても高値買い、安値売りを繰り返すことになってしまいがちです。

しかしながら、自分なりに相場の大局観を持ち、日常のマーケットにおいて、しかるべきタイミングでの「入口と出口」の判断方法を身につけてさえいれば、成功トレードを行える確率が大幅に高まるわけです。

繰り返すと、相場の大局観を「アクティベート時間分析」なり、日足、乃至は週足ベースの「スパンモデル」「スーパーボリンジャー」を用いて把握した上で、日々のマーケットの中でのエントリーや手仕舞いのタイミングを、60分足や日足ベースの「スパンモデル」「スーパーボリンジャー」で判断していく手法を身につければ、より的確な水準での売買を行うことが出来るようになるということです。

先ほども書いた通り、一般的に、相場というものは、人気に逆らう、大衆意見の逆を行けば、利益に繋がり易いと言いますが、何ら判断基準を持たずに闇雲に逆らっているだけでは、結局は、良い結果にはつながりません。むしろストレスだけを溜めるだけとなり、精神衛生上良くないと言えましょう。

正しくは、根拠ある判断基準をしっかりと持つことで、市場心理に流されず、今瞬間の相場と向き合い、仲良く付き合うことが出来れば、自ずと結果はついてくるということでしょう。とりわけ、「アクティベート時間分析」は、冷静に時間の経過を待つということの指針ともなり、ともすれば相場に飛び込みたくなる衝動を抑えてくれる緩衝材ともなり得るものです。

このように、「スパンモデル」「スーパーボリンジャー」「アクティベート時間分析」の3本柱を駆使することで、相場と友達になって、良い付き合いをし、結果として、生涯収益(キャリアプロフィット)の拡大に努めることが出来るということです。


■「ツイッタ―」で、毎日、少しずつ、マーケットについてつぶやいています。

アカウント名は murphyFX です。

たまにのぞいて頂くと幸いです。ここぞと言う時につぶやくようにしたいとは思っていますが・・。


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プロフィール

柾木利彦(マーフィー)

Toshihiko Masaki

インテリジェンス・テクノロジーズ代表

1980年、大阪外国語大学(現・大阪大学外国語学部)を卒業後、三和銀行(現三菱東京UFJ銀行)に入行。
ニューヨーク支店、東京本部の ドル円チーフディーラーを経て、1992年米銀大手の『シティバンク』や欧州系大手の『オランダ銀行』東京支店などで外国為替部長として外銀最大級のトレーディングチームを率いて活躍、現在に到る。その間、「東京市場委員会」での副議長や「東京フォレックスクラブ」委員などを歴任。卓越した市場関連知識でもって、テレビ、ラジオ、新聞などで数多くの情報発信を行い、東京外国為替市場の発展に貢献。自身、過去24年に及ぶトレード経験に基づき、独自のチャート分析 (「スパンモデル」「スーパーボリンジャー」等)を確立。
個人投資家に向けて最強の投資法を伝授することをライフワークとして、現在も精力的に取り組んでいる。

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