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マーフィーの日々是好日

今週の相場を振り返って

以下は、本日発行しました無料メルマガの一部抜粋です。

今週の相場展開を振り返りつつ、1分足スパンモデルのご紹介をしておりますので、どうぞ、ご参考にされて下さい。


■今週も、皆様お疲れ様でした。今週の外国為替相場は、値幅こそそれほど大きな動きにはなりませんでしたが、まさしく「往ったり来たり」の相場展開となりました。

この「往ったり来たり」の相場展開は、外国為替相場には特に見られる特徴ですが、それがトレードをする投資家にとっては、メリットになったり、デメリットになったりします。メリット、デメリットの意味するものはどういうものかをご説明する為に、少しばかり具体例を挙げてお話したいと思います。

皆様に馴染みのあるドル円相場ですが、この通貨ペアは今年に入ってからの高値が5月に付けた94.99円、安値が今月に付けた86.27円と、過去約7か月かけて、8.72円しか動いていません。昨年は、高値101.45円、安値85.09円と、値幅が16.36円でしたので、現在までのところ、期間を勘案するにしても、今年の値動きが比較的小さいことが分かります。

相場の特性として、小動きの後は、大きく動きやすい傾向がありますが、果たして、今年後半はどうなるのか楽しみな面もあります。

ところで、ドル円相場は、このように、今年前半の動きは比較的小動きであったものの、クロス円相場、例えば、ユーロ円、ポンド円、豪ドル円については、変動率が相変わらず高い状況が続いています。そして、ユーロドル、ポンドドル等、ストレートのドル相場もやはり、相場変動率が高く推移し続けていることが分かります。


■ここで注目すべきものは何かと言うと、ドル円相場はもとより、クロス円相場、そして、ドルストレートの相場に至るまで、今年に入ってからの高値と安値の値幅よりも遙かに大きな動きをしているのが、毎日の値動きの積み重ねです。毎日の値動きの積み重ねとは、一日の中の動きに見られる上昇波動、そして、下降波動、もろもろの動きを総合したものです。

言い換えると、本文の冒頭で言及した、「往ったり来たり」の相場展開ということです。「往ったり来たり」ということは、言い換えるとレンジ相場ということです。もっとも、このレンジの幅が大きいか、小さいかという問題があります。

極端な話、外国為替相場というのは、壮大なレンジ相場とも言えます。一例として挙げると、ポンドドル相場です。この通貨ペアは、過去長きに亘って、1と2の間を「往ったり来たり」しているのです。

ポンドドル相場と言えば、プロ好みと言われるほど、とにかくよく動く通貨ペアです。相場変動率は半端ではないくらい高いものです。ポンド円もその傾向があります。それでも、基本的には、「レンジ相場」なのです。

この辺りが株式相場と違うところです。個別株などは、皆様もよくご存じの通り、何十倍、何百倍になることも珍しくはありません。外国為替相場においては、そのようなことは、通常、私達がトレード対象としている通貨ペアに関しては、起こり得ないのです。(世界の通貨の歴史においては、何十分の1、何百分の1になった通貨ペアは存在します)

繰り返しになりますが、あのポンドドルでさえ、長い年月を掛けて、1が2になる程度なのです。つまりは、1と2の間の「レンジ相場」であるわけです。このような訳ですから、外国為替相場というのは、基本的には、全てレンジ相場であると言っても過言ではないわけです。要するに、広い意味で「往ったり来たり」するのが外国為替相場であるわけです。


■上記の観点から、外国為替相場を見なおして見ると、1年の高値や安値、もしくは1か月の高値や安値を追い求めるよりも、遙かに収益を上げる意味で効率的なのは、日々の動きの中での上げ下げの波動に乗るかどうかです。この日々の上げ下げの波動に乗ることが出来れば、冒頭で申し上げたメリットを享受することが出来ます。

一方で、この上げ下げの波に翻弄されてしまうと、その投資家にとっては、残念ながら、デメリットとなってしまうのです。考えてみれば、同じ相場の動きがある人にとってはメリットであり、ある人にとってはデメリットであるというのは可笑しな話です。

メリットと捉える方は、相場を真正面から受け止めておられます。偏見なく、素直に相場と対峙されているとも言えましょう。一方で、デメリットと捉える方は、相場に対して、自分なりの思い込みがあり、その思い込みを相場に押しつけているようなものです。

より直截的に言うと、自分のポジションにその思い込みの実現の任務を負わせているということです。相場の上げ下げは、極めて自然な動きです。しかし、予想することは、実は、とてつもなく困難です。この点は、皆様ご自身がご経験済みであると思います。すなわち、事後的には誰でも簡単に相場の動きを説明することが出来ますが、相場の中にいると、なかなか難しいです。

しかし、ここで思い出して頂きたいことがあります。それは、皆様が一切のポジションを持たずに相場を眺めている時、何となくではあっても、相場の動きを読める体験をされたのではないでしょうか?いや、ポジションを持っていても、相場の動きがどうなるか何となく読めることを経験されているかもしれません。

ほんの少し先、例えば、数分程度先の動きをある程度予測することは、実はほとんどの人が出来るというわけです。このことを利用してスキャルピング型のトレードをする意味はあるということです。ただ、瞬時に敏捷に動く必要があるため、スキャルピングは苦手と言う方も多いと思います。

しかしながら、日中には、大小様々な波動(上げ下げの動き)があります。その動きに乗ることは十分に可能であることを知って頂きたいと思います。ただ、闇雲に自分の勘だけに頼ってトレードで成功出来る人は、数少ないと思います。

何となく上値が重いとか、何となく底固いという「相場観」は誰しも持ち合わせているのですが、「根拠ある判断」を行うことが出来るかどうかが、トレードで成功するかしないかの分かれ道です。


■「根拠ある判断」とは、「ファンダメンタルズ」に基づく判断ではありません。ここで言う「ファンダメンタルズ」とは、狭義の意味であって、経済指標であるとか、イベント等のニュースのことです。もちろん、相場は、経済指標やニュースで動くことは多いです。問題は、皆様が、エントリーなり、手仕舞いをどの水準(価格、及び時間)で行うかの判断を、どこで(どのタイミングで)行うかということです。

繰り返しになりますが、それらの判断は、根拠のあるものでなければいけないということです。例えば、経済指標1つとってみて、事前予想より強い数値、もしくは弱い数値であるからと言って、それだけで、相場に入っていけば怪我をしてしまう確率が高まります。

何かのニュース等があって相場が変動した場合に、どこで買うのか、どこで売るのか、その判断基準が1にも2にも大切だということです。先ほどのスキャルピングの例で申し上げた通り、数分後のことであれば、判断根拠がなくてもワークするかもしれません。ですから、スキャルピングを行う意味はそれなりにあるのかもしれません。しかしながら、例えば、数分以上、数時間に掛けてポジションを持つ場合は、やはり、信頼出来る判断根拠なるものがなければならないということです。


■上記で言う判断根拠、判断基準として、私がお勧めするのは、60分足スパンモデル、60分足スーパーボリンジャー、5分足スパンモデル、1分足スパンモデルなどです。これらの「ツール」は、主に、デイトレードやスイングトレードにて効果を発揮する時間軸のスパンモデルなり、スーパーボリンジャーです。

ここでは、具体例として、1分足スパンモデルをご紹介したいと思います。こちらのチャートをご覧ください。

http://www.span-model.com/

添付チャートは、ユーロドル相場の1分足スパンモデルです。7月23日の東京時間深夜、夜9時半から午前3時頃までの動きを追ったものです。ご存じの通り、東京時間24日午前1時にユーロ圏の銀行に対するストレステスト(健全性審査)の結果が発表されましたが、その発表を巡って、様々な思惑からユーロドル相場は激しい乱高下を繰り返しました。

発表前の段階でも、かなり右往左往していたわけですが、この辺りの動きを1分足スパンモデルで表したものが先ほどのチャートです。1分足スパンモデルは、短時間に大きく動く相場に対して、絶大な効果を発揮します。チャートの青色ゾーン出現時は買い優勢、赤色ゾーン出現時は売り優勢であることを実にシンプルに教えてくれます。

添付チャートは、出来るだけ長い時間での1分足スパンモデルをご覧頂く為にスケールを小さくしているため、やや見づらい面もあるかと思いますが、ぜひ、ご自分のパソコンでもご覧になって見て下さい。

市場では様々なニュースや思惑がうごめいているわけですが、それらを全て追い求めることは限りなく不可能に近いと思います。追い求めていても、自分の体力が持たないという問題もあります。そこで、この1分足スパンモデルや5分足スパンモデルを用いることで、相場のトレンド変化をシンプルかつ簡単に見分けることが大切です。

以上です。


■「ツイッタ―」で、毎日、少しずつ、マーケットについてつぶやいています。

アカウント名は murphyFX です。

たまにのぞいて頂くと幸いです。ここぞと言う時につぶやくようにしたいとは思っていますが・・。


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プロフィール

柾木利彦(マーフィー)

Toshihiko Masaki

インテリジェンス・テクノロジーズ代表

1980年、大阪外国語大学(現・大阪大学外国語学部)を卒業後、三和銀行(現三菱東京UFJ銀行)に入行。
ニューヨーク支店、東京本部の ドル円チーフディーラーを経て、1992年米銀大手の『シティバンク』や欧州系大手の『オランダ銀行』東京支店などで外国為替部長として外銀最大級のトレーディングチームを率いて活躍、現在に到る。その間、「東京市場委員会」での副議長や「東京フォレックスクラブ」委員などを歴任。卓越した市場関連知識でもって、テレビ、ラジオ、新聞などで数多くの情報発信を行い、東京外国為替市場の発展に貢献。自身、過去24年に及ぶトレード経験に基づき、独自のチャート分析 (「スパンモデル」「スーパーボリンジャー」等)を確立。
個人投資家に向けて最強の投資法を伝授することをライフワークとして、現在も精力的に取り組んでいる。

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