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マーフィーの日々是好日

「トレードの際の心、体のチェックをしよう」

以下、本日発行しました「無料メルマガ」の抜粋をしました。相場に参加する際の自己管理に関してまとめましたので、ご参考にされて下さい。心、体をチェックすることが如何に大切かについて触れています。


■今週も、皆様、本当にお疲れ様でした。さて、今週の相場は、まさしく「大相場」でした。

ユーロ圏のネガティブ材料でユーロ売り圧力がさらに高まる中、ユーロドルは、17日(月曜日)にいきなり、2008年10月にリーマンショック絡みで大きく下げた時に付けた安値1.2329をブレイクしました。そして、19日(水曜日)に2006年4月以来の1.2144まで下落しました。

私は、ユーロドル相場について、週足ベースの時間分析にて、今週が重要な時間の節目に当たっており、まさしく「変化時間帯」であると分析していました。

それだけに、ユーロドルの大底を付ける可能性を念頭に置いていたのですが、週央からは、想定外ともいうべき、資源国通貨ペアである豪ドル円、NZドル円、カナダ円の大幅な下落が訪れることになりました。

これら資源国通貨ペアの下落を引き起こした背景は、豪ドル、NZドル、カナダドル等が対米ドルで下落したことに加えて、対ユーロにて大幅に下落したことが大きな要因でした。そして、さらには、これら資源国通貨に対して、円相場も急伸するに到ったのです。

つまり、ユーロの下落が、発端となったものの、資源国通貨も大幅に軟化するという連鎖反応を引き起こしたわけです。

まさに、順繰りに、ロングポジションの調整が断続的に入る格好になったわけですが、背景としては、ユーロ不安などを要因とした世界的株安を背景に、リスク許容度が大幅に減退し、世界中の機関投資家やヘッジファンド勢が持っている資産の処分売りが進んだことが挙げられます。

このような、それぞれの通貨ペアが連鎖的に安値を更新するパターンは、大相場の局面にて見られる傾向があります。そして、当然のことながら、これら一連の動きはチャート上に反映されます。過去、無数に発生した相場の天底での推移、展開に似たパターンが見られるのもうなずけるわけです。


■ところで、ここ最近のように、相場変動率が急激に上昇すると、ポジション管理の重要性が一段と高まります。ポジション管理ということは、ひいては資金管理、そしてリスク管理でもあります。

個人投資家の皆様も、ご自身では、これらの重要性を頭ではかなり理解しておられるようです。

しかし、ここからが問題です。

それは何かと言うと、頭では分かっているからこそ、同じ間違いを犯すということです。人間は誰しも、自分のことを本音では一番可愛いわけです。ですから、自分をいつも肯定したがる傾向があります。

トレードに関する以外の具体例を出すと分かりやすいかもしれません。

「食べ過ぎ、飲み過ぎは体に良くない」とは、ほとんど誰しもが分かっていることと思います。しかしながら、「わかっちゃいるけどやめられない」というのが現実のようです。

本当のところは、自分でも分かっているのだけれど、実際問題、いざとなると、強い「衝動」を抑えることが出来ず、自分が取る行動を肯定してしまうのです。

ですから、頭の隅では、充分に理解しており、納得しているわけです。この辺りの思考パターンを冷静に見つめてみると、「頭では分かっているから、私を非難しないで欲しい。」という言い訳を言っているようなものです。

そして、同じことを何度も何度も繰り返すのです。たとえ、その結果がいつもの通り、最悪のものであると分かっていても・・・。

「食べる」ことに関してもこのような事態ですから、煩悩が頂点に達するトレードの世界では、もはや、コントロールが効かなくなっても仕方ないかもしれません。

人間というのは、どうしてこうなのかと思うほど、同じ過ちを繰り返しては、「頭では分かっているんだけど」と言い訳を繰り返し、自分を肯定したがるようです。

結局、自分の中で、自分を肯定すべく、頭の中で自分の「良心」の存在を認めようとし、「そんなこと、自分は百も承知だ。」と強く思うことで、自分が犯した「失敗」を感じる度合いを薄めているのだということです。


■このように冷静に自己分析をしてみると、やはり、「分かっているから出来る」のではなく、実は、「分かっているからこそ出来ない」ということを認めることが必要だと思います。

トレードしている最中というのは、きわめて「自己中心的」になっていますので、よほど自分を客観的に見つめる訓練でも積まないと、無意識に「過ち」を繰り返す羽目になってしまいます。

それでは、このような「過ち」を犯さない為には、どのようにすれば良いのか、防ぐことが出来るのか、少し考えてみましょう。

1つ目の方法は、「過ち」を犯した時の自分の過去のトレード結果を振り返ることです。

そこには、恐らくは、無残な結果が残っているはずです。とにかく、それら過去の結果を真正面から見つめて認めることです。

そうすれば、次に同様のことが起こった場合に、どのように行動すれば良いかを頭に叩き込めるはずです。とにかく、自分の行動を見つめることから逃げないことが大事だということです。

2つ目の方法は、「過ち」を犯している最中の自分の心や体への影響をしっかりと感じて、知ることです。

どれだけ、ストレスを感じているのか、どれだけ体調に影響を与えているのかを、しっかりと認識することです。

現代社会では、「ストレス」が如何に恐ろしいものであるかは、かなり周知となっています。多くの病気を引き起こす原因として、医学の世界でも明白に実証されています。

そして、「ストレス」以外に、リアルに肉体的に悪影響を受けているとすれば、それをしっかりと認識する、知る必要があるということです。

心拍数が増えるとか、血圧が上がるとか、胃がきりきり痛むとか、腸の調子が悪くなるとか、ジンマシンが出るとか、何でも良いですから、思いっきり実感することです。

そうすることで、如何に自分は自分の体を痛めつけているかを思い知ることが出来ます。自分のことを愛していない人はほとんどいないと思われますので、次にとるべき行動はどうあるべきかが、自然と分かってくるというわけです。

この自分の心の状態、そして、体の状態をその都度チェックし、実感することが出来れば、潜在意識的に自分にとって良いことか悪いことかの区別がつきやすくなり、次第に良い方向に向かっていくと思います。

言うなれば、自分が「やってはいけないこと」と頭では分かっていることを、実際に自分がやっている場面にて、「現行犯」で認識することが大切です。


■トレードの最中に、上記のごとく、自分をチェックすることが出来れば、あとは、自分が事前に決めたことを淡々と進めていくことが出来るわけです。

結局のところ、ポジション管理、資金管理、リスク管理等々と偉そうに言ったところで、また、自分自身がいくら頭では分かっていると言ったところで、それを実行する自分が存在しなければ、何も意味がないことです。

自分の心や体の状態を冷静に見つめ、確認することが出来るかどうかが、健全なトレードスタイルの構築につながると言えましょう。

「わかっちゃいるけどやめられない」という自分の思考、行動パターンをしっかりと自覚することが何よりも大切だということです。


■ところで、ポジション管理、資金管理に関して、1つお伝えしておきましょう。

それは、皆様がトレード技術、すなわち、どこで買う、どこで売るという判断基準をしっかりと持ってさえいれば、ポジション管理、ひいては資金管理は自動的に出来てしまうということです。

管理するために、何か、特別なソフト、システムを利用しなければならないわけではないということです。目の前の相場を直視して、その時点で、買い優勢か、売り優勢か、つまり、上昇トレンドか下降トレンドかを判断する「技術」を持ってさえいれば怖くないわけです。

また、トレンドが生じれば機敏に乗る、そして、乗っていたトレンドが終焉したと判断すればトレンドから降りること、その際の判断基準さえ持っていればポジション管理はほとんど出来たと同然です。

相場を難しく考えると袋小路に入ってしまいます。

相場は買うか、売るか、何もしないかの3つしかないのですから、それらのタイミングの判断を出来る「トレード技術」を身につけることが大切です。

「トレード技術」には、幾つかの「ルール」が存在していますから、あとは、それら「ルール」を遵守している自分をチェックし続けていれば良いわけです。

先ほどご説明した通り、自分の思考、そして、行動パターンを見つめる習慣が出来れば、「ルール」に従うことがより容易になると思います。

「わかっちゃいるけどやめられない」を繰り返してしまうことがないように、そして、挙句の果てに最悪の事態に陥ってしまうことがないように、自分の心と体に向き合うことを強くお勧めする次第です。

尚、私のいう「トレード技術」とは、「スパンモデル」「スーパーボリンジャー」に従った売買判断方法のことです。

以上です。



■「ツイッタ―」で、毎日、少しずつ、マーケットについてつぶやいています。

アカウント名は murphyFX です。

たまにのぞいて頂くと幸いです。ここぞと言う時につぶやくようにしたいとは思っていますが・・。


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プロフィール

柾木利彦(マーフィー)

Toshihiko Masaki

インテリジェンス・テクノロジーズ代表

1980年、大阪外国語大学(現・大阪大学外国語学部)を卒業後、三和銀行(現三菱東京UFJ銀行)に入行。
ニューヨーク支店、東京本部の ドル円チーフディーラーを経て、1992年米銀大手の『シティバンク』や欧州系大手の『オランダ銀行』東京支店などで外国為替部長として外銀最大級のトレーディングチームを率いて活躍、現在に到る。その間、「東京市場委員会」での副議長や「東京フォレックスクラブ」委員などを歴任。卓越した市場関連知識でもって、テレビ、ラジオ、新聞などで数多くの情報発信を行い、東京外国為替市場の発展に貢献。自身、過去24年に及ぶトレード経験に基づき、独自のチャート分析 (「スパンモデル」「スーパーボリンジャー」等)を確立。
個人投資家に向けて最強の投資法を伝授することをライフワークとして、現在も精力的に取り組んでいる。

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