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マーフィーの日々是好日

ポジションのコストを忘れる意識の大切さ

相場には波、すなわち、波動があります。そして、相場は幾つもの波動が組み合わさって動いていきます。1分足で見ても、5分足で見ても、60分足で見ても、日足でも見ても、週足で見ても、同じような波動が見受けられます。まさに、相似形のような波動が、時間軸に関係なく見出されるのです。

この相似形のことを「フラクタル」と呼びます。いきなりあるチャートを見せられても、そのチャートがどの時間軸で描写されているのか分かり難いと思います。為替なのか、株式なのか、商品先物なのか、1分足なのか、1時間足なのか、日足なのか、等々、全く見当がつかないことも多いです。

為替だけとっても、ドル円なのか、ユーロドルなのか、ポンド円なのか等々、いきなりチャートを見ても分らないと思います。重要な点は、この銘柄等の違いを超えて、相場には相場の世界の「法則」「摂理」が存在していることです。

ただ、やはり問題なのは、相場には、不確実なもの、複雑なものが同時に存在していることです。相場には「絶対〜〜」というものが存在しない為に、ギャンブル性を帯びてくるとも言えましょう。この「ギャンブル性」は極力排除するように工夫をしないと、成功トレード実現の確率が下がってしまいます。

「ギャンブル性」を排除する1つの手段が「損切り(ロスカット)」であると思いますが、私は、「利食い」「損切り」を二元化して分けて考えることはしないようにしています。すなわち、「利食い」も「損切り」も「ポジション調整」に過ぎないと言う風に考える習慣をつけています。この「ポジション調整」の結果が、利益になったり、損失になったりすると考えます。そして、「ポジション調整」をスムーズに行う為には、1つ重要なコツがあります。

それは、「ポジションのコストを忘れる」ということです。びっくりされた方もいらっしゃるかもしれませんが、実は、この感覚は、とっても大事なことなのです。もちろん、現実問題、自分のポジションのコストを忘れることなど出来るわけはありません。あくまで極論として申し上げている面はあります。

実際にはどういうことかと言うと、私は、トレードを行う時に、全くポジションのコストを忘れることは出来ませんが、極力、コストを忘れる為に、ポジションシート内の買い価格、売り価格を見ないようにしています。ただ、チャートだけはしっかりと見るようにしています。

チャートを見ていれば、自分のシナリオが生きているかどうかが分かるからです。シナリオ継続が無理な局面に変化しない限りは、目先の損益にはこだわらないようにしています。誰しもより安く買ってより高く売りたい、より高く売ってより安く買いたい願望はあります。しかしながら、それは、こちらの勝手です。

相場は相場の勝手で動いているわけですから、相場の都合をいつも最重視しなければなりません。自分の都合を重視していては、相場の世界の住民にはなれません。相場の勝手なるものが、どのようなものかを知ることが、この相場の「法則」なり「摂理」を知るプロセスとなるわけです。

相場の世界の「法則」に則った、トレードルールを順守することが正しいトレード方法であり、この方法に従う限り、成功トレードにつながる確率が増すことになるということです。自分のポジションのコストを忘れると言うと、とんでもないと思われるかもしれませんが、相場をしっかりと見て、自分のルールを遵守していけば、相場の波に乗ることが出来、結果は自然とついてきます。

むしろ、自分のポジションのコストに拘るからこそ、目の前の相場の動きを無視したり、見えなくなったりしているわけです。相場と友達になって、仲良く付き合うようにすることが大事です。そして、相場という友達と付き合う上での決まり事が「トレードルール」です。

正しいトレード技術を学んた上で、納得のいく「トレードルール」に従っていけば、ポジションのコストを忘れながら、相場の波に乗ることが出来る、つまり、相場と友達になることが出来るわけです。決して、複雑に考えることなく、素直に相場と向き合う習慣をつけてみて下さい。そうすれば、気がついた時に、好結果がついてきていることに気付かれることと思います。

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プロフィール

柾木利彦(マーフィー)

Toshihiko Masaki

インテリジェンス・テクノロジーズ代表

1980年、大阪外国語大学(現・大阪大学外国語学部)を卒業後、三和銀行(現三菱東京UFJ銀行)に入行。
ニューヨーク支店、東京本部の ドル円チーフディーラーを経て、1992年米銀大手の『シティバンク』や欧州系大手の『オランダ銀行』東京支店などで外国為替部長として外銀最大級のトレーディングチームを率いて活躍、現在に到る。その間、「東京市場委員会」での副議長や「東京フォレックスクラブ」委員などを歴任。卓越した市場関連知識でもって、テレビ、ラジオ、新聞などで数多くの情報発信を行い、東京外国為替市場の発展に貢献。自身、過去24年に及ぶトレード経験に基づき、独自のチャート分析 (「スパンモデル」「スーパーボリンジャー」等)を確立。
個人投資家に向けて最強の投資法を伝授することをライフワークとして、現在も精力的に取り組んでいる。

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