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マーフィーの日々是好日

「相場はタイミングがすべて」の意味

マーケットを少しでも経験された方であれば誰でもお分かりのように、実際のマーケットは、突然、「変化」します。この「変化」が突発的であるからこそ、相場変動率が高まるのです。逆に言うと、誰もが予測した通りの動きであれば、相場変動率は高まりませんし、相場そのものも動きません。

「相場はタイミングが全て」とは、上記のような現象を受けて言われる言葉なのです。「変化する」タイミングを一刻も早く捉えて、その新たな流れに乗ることが最も大事なのです。その「変化」は、まさに、それまでの過去からの流れに逆らう動きです。そのため、どうしても恐れてしまいます。それが普通の人間が持っている「煩悩」だからです。

この変化のタイミングを捉えることの出来る相場分析能力がどれだけ大切か、もうお分かりかと思います。単にサポートレベルであるとかレジスタンスレベルであるかに留まらず、何故にそのサポートやレジスタンスの意味があるのかも分析出来ることが必要です。

私が、「時間分析」を殊のほか重視している理由はこのような背景があるからです。「時間分析」では、「基本数値」や「対等数値」と言う概念を使いますが、いずれも「変化」のタイミングを捉えるためです。また、私のオリジナル分析手法である「スパンモデル」「スーパーボリンジャー」にても、重要とするラインがあります。

そのラインを終値で上抜ける、もしくは下抜けることが「変化」の兆候を教えてくれるわけです。さらに、何と言っても、「遅行スパン」という「変化」に強力な力を発揮してくれる最強の「武器」があります。これらは、すべて、「変化」に対処する為のものです。

相場の流れの変化は、しかるべきタイミングで生じます。あまり前もって構えていても逆効果です。もっとも、「時間分析」では、どうしても「狂い」も生じます。「誤差」と言っても良いかもしれません。しかしながら、相手が相場である以上、100パーセント絶対のタイミングを期待するようでは相場の神様に怒られてしまい、大きなしっぺ返しを食らうかもしれません。

「変化を恐れないこと」は、あくまで変化を把握することが出来て初めて感じることでもあるだけに、やはり、「変化を把握すること」と「変化を恐れないこと」を同時に意識して努めるようにしたいと思います。繰り返しになりますが、相場を行う上で最重要なことは、現状分析を行った上で「変化」を知り、恐れずに、いち早く新しい流れに乗ることだと思うのです。

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プロフィール

柾木利彦(マーフィー)

Toshihiko Masaki

インテリジェンス・テクノロジーズ代表

1980年、大阪外国語大学(現・大阪大学外国語学部)を卒業後、三和銀行(現三菱東京UFJ銀行)に入行。
ニューヨーク支店、東京本部の ドル円チーフディーラーを経て、1992年米銀大手の『シティバンク』や欧州系大手の『オランダ銀行』東京支店などで外国為替部長として外銀最大級のトレーディングチームを率いて活躍、現在に到る。その間、「東京市場委員会」での副議長や「東京フォレックスクラブ」委員などを歴任。卓越した市場関連知識でもって、テレビ、ラジオ、新聞などで数多くの情報発信を行い、東京外国為替市場の発展に貢献。自身、過去24年に及ぶトレード経験に基づき、独自のチャート分析 (「スパンモデル」「スーパーボリンジャー」等)を確立。
個人投資家に向けて最強の投資法を伝授することをライフワークとして、現在も精力的に取り組んでいる。

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