「ころころ」変化する市場センチメント
それにしても、市場のセンチメントというものは、どうしてこのように「ころころ」変化するのでしょうか?「ファンダメンタルズ」に注目してトレードしていると、米国経済指標の「良し、悪し」やその他、要人発言にまさに「一喜一憂」しなければなりません。
よくあることですが、株式市場関係者からは、為替がドル高円安だから株価堅調であるとの見解が聞こえる一方で、為替市場関係者からは、株式が堅調だからドル円、クロス円相場が堅調という見解が聞こえてきます。これでは、まさに、「にわとりと卵」の話になってしまいます。
そもそも、「買い材料」と「売り材料」は無数に存在しています。さらに、同じ「材料」が、ある時は「買い要因」となったり、ある時は「売り要因」になったりするのが実際のマー
ケットです。かなり強引ですが、以下のように表現することも可能です。
すなわち、上昇相場では、「買い材料」が重視され、「売り材料」が軽視される一方で、下落相場では、「売り材料」が重視され、「買い材料」が軽視される傾向にあります。加えて、不思議と、終わった相場に対して、いかようにでも解説が出来てしまうのが怖いところです。それだけに、マーケットにどっぷりと浸かってしまうと、本当に前が見えなくなるどころか、現在すら見えない状態に陥るのです。
私がいつも申し上げていることは「相場を予想してはいけない」ということです。指標発表後に相場がどう動くか分からないのに、どうして、1週間先や1か月先の相場を予想することが出来るのでしょうか?
もっとも、この点に関して、私は、時間分析を重視しています。時間分析を行うことで、何日後に時間の節目を迎えるので、その時点で、相場が「変化」する可能性が高まると予測します。「変化」というのは、相場が同一方向に加速することもありますが、転換するケースが多いと経験則から考えています。経験則と言ってしまうと、確率論の世界の話になりますが、マネーマネジメント、リスクコントロールさえしっかりやっておけば、確率論の世界で勝負出来るのはありがたい話ではあります。
要するに、私の場合は、時間分析によって、いつ頃マーケットが転換するかもしれないと「予測」はしますが、先行きの相場が上がるとか下がると「予想する」ことは、とても恐ろしくて出来ないのが正直なところなのです。
ところで、先ほど、マーケットにどっぷり浸かると、前が見えないどころか、現在すら見えなくなるという話をしましたが、誤幣がないように言っておきますと、マーケットを正しく見ることが出来る限りは、どっぷり浸かることは決して問題ではありません。実際のところ、「マーケットを正しく見る」ことは実に難しいことかもしれません。
と言うのも、マーケットに参加していると、ありとあらゆる情報が入ってきます。これだけのIT社会ですし、プロが見ている金融マーケット情報でさえ、ほぼリアルタイムで個人投資家でも手にすることが出来るわけです。
ですから、それら情報を見たり聞いたりしてしまっている以上、それに基づいたトレードに関する自身の判断がどうしても実際のマーケットの動きより遅れ気味になってしまうのはある意味仕方のないことかもしれません。
本当はマーケットの動きに従って、上昇時にはロングポジションで、下落時にはショートポジションで「すいすい」とマーケットの流れに乗っていきたいところですが、現実は、「言うは易しで、行うは難し」です。
その理由は、私なりの考えによりますと、マーケットに対するアプローチが間違っているからだと思います。思うに、マーケットの先行きをあれこれ案ずるよりも、今現在のマーケットを見て、買いが優勢なのか、売りが優勢なのかだけを瞬時に判断出来るかどうかさえ出来れば充分なのです。
買いが優勢であると判断されるならば、ロングポジションをどのように取るか、売りが優勢であればショートポジションをどのように取るかという「マネーマネジメント」、「リスクマネジメント」だけの話となっていくわけです。
とどのつまり、この「買いが優勢」「売りが優勢」かの判断基準を与えてくれるのが、「トレード技術」だということです。「買いが優勢なのか、売りが優勢なのか」さえ分かれば、かなりの程度、それで十分だと思っておくぐらいで丁度良いと思えるのです。
■「マーフィーの無料FX講座」のお知らせ
「マーフィーの無料FX講座」
短期間でスパンモデル、スーパーボリンジャーのエッセンスを無料で学んで頂けるコースです。
■「無料メルマガ」のお知らせ
「無料メルマガ」
相場と友達になる手法を無料レポートで公開中です。